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「吾、汝の言に反対す。されど吾、汝の、その言を言うの権利、死に至るまで擁護せん」。学生時代に出会った言葉です。政治をめぐる意見に賛成、反対はつきもの。お互いを尊重しつつ、意見を述べ合いたいものです。 ・
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北朝鮮に迫った眠狂四郎――、調査団派遣を突きつける。
2004年 08月 14日
今回の北朝鮮との実務者協議の中身が漏れてきた。――やっぱり、だ。
まず、協議において、けっこう、結果的に比重がかかったのは、 日本からの調査団の派遣問題。 これについては、北朝鮮側の代表、ソン・イルホ氏が北京空港を発つ前に、 取材陣に対して、はっきりと受け入れる意向を示した。 協議のなかで本国とも連絡を取り合い、日本側の要求を呑んだのかもしれない。 ●拉致実行者を「特殊機関」と表現――。いまも存在すると。 もちろん、調査団を派遣したとしても、相手が相手。 簡単にはいかないし、情報をつかめないことに対して、 かえって日本側が責任を負ってしまいかねないリスクもある。 ことに、今回の協議で、北朝鮮側は拉致事件の実行者が特殊機関であって、 調査に、その協力が得られないと、釈明しようとした。 そして、その特殊機関は、いまも存在する、とも言ったようだ。 協力云々は信じて良いものかどうか迷うのだけれど、日本から派遣する調査団は、 その特殊機関を相手にしなければならない。 ちなみに、この「特殊機関発言」なのだけれど、調査団派遣を俎上に乗せたからこそ、 向こうから持ち出してきた話であったとも思われる。 ●日本にとってもリスクのあるカード いずれにせよ、日本政府は、このカード――調査団の派遣というカードを切って、 相手に突きつけた、ということなのだろう。 いつ膠着してもおかしくない事態を、自らの力で動かそうとの意思と受けとりたい。 少なくとも、ぐだぐだ言うだけの、そして交渉の仲介者に、わけのわからない ミスターXだのZだのと言ってきた従来の雰囲気より、希望を見い出したい。 また、前後してしまったが、やはり、どうやら横田めぐみさんの消息については、 初日、ほとんどのっけから、北朝鮮提供による情報と異なることを 相手に突きつけて迫ったようだ。 3つまえのエントリーに対して、毎日の記事を支持することに反対の意見をいただいた。 ちょっと、私の書き方も悪かった。――毎日の記事は、やはり結果的に支持したいのだけれど、 私が、なるほどと理解したかったのは、今回の交渉担当者、つまり 斎木審議官の作戦というか、意図なのだ。 相手から不確かな情報を受け取り、それにこちら側の情報を突きつけて、 それが矛盾している、不備だと追い込むのが、それはやはり、正攻法に違いない。 ●めぐみさん情報のリークの意図は? しかし、政府、斎木氏らは、相手から不確かな情報を、なまじ受け取ってしまった場合、 それが報道された時点で日本国内の世論が、一気に硬化してしまいかねないと危惧した。 (このことは、いただいたコメントへの返信にまとめさせてもいただいた。) それで、中途半端な、子供だましは通じないぞ――と、事前に牽制と言おうか、威嚇した。 それが毎日による、蓮池さんの証言の報道となったと思われる。 で――、それで、毎日の報道についても、結果として、私は理解したい。 家族会との気持ちの行き違いは、已むを得ないと覚悟してのリークだったと思われる。 家族会は経済制裁、特定船舶法案の発動を求めているので、反発は避けられないのだが、 仮に人道支援などを凍結してしまうとなると、日朝交渉の機運は冷え込み、 結果的には拉致問題も解決せず、6ヶ国協議にも響くことになる。 もちろん、日朝国交正常化交渉でも、再開のメドを立てられなくなる。 結論を急いでしまうと、展開が強引と、お叱りをいただきそうなのだけれど、 交渉の局面を多面的にとらえて、今回の協議に臨んだと、そう、今は思いたい。 なお、協議前に、やはり毎日が伝えた金総書記の暗殺未遂情報については、 政府部内では、はるか以前に入手しているものであるし、 現在の北朝鮮の国内事情については分析を、当然加えている。 非常に不安定になっていると、見ているだろう。 問題はそれに、どう応じていくか――、だ。 日本だけの感覚で行動しては危ういのかもしれない。 北朝鮮は北朝鮮で、実際には困りきっている。 なんとか日本から経済的な支援を引き出したいと、ねがっているのだ。 いずれにしても、政府、外務省は、協議そのものを危機管理したかったのだろう。 一方で、どのように運んでも、国内の反発は目に見えてもいた。 それで次回協議を1ヵ月後に開催するよう求め、さらにその場に、 かねてから問題にしている150項目に対する回答を出すよう、迫った。 協議の代表をつとめた斎木氏について、いまは、期待したい。 ムダな言葉の少ない、それでいて、なかなかのタフネゴシエーターに見える。 調査団の派遣にはリスクもあるが、彼であれば、 北朝鮮にいいようにごまかされ、手ぶらで帰ってくるとも思えない。 眠狂四郎の円月殺法のごとく――、音もなく相手を切り伏せてほしいものだ。 (今回、ちと――、甘いかナ?^^) ※※ ※斎木氏のプロフについては、参考になる記事がありますので、下記にリンクを貼ります。 (3つ前のエントリーにトラバいただいていますが、再掲いたします。) ・schadeさんのブログ→「日朝交渉その2:ザ・男前 斎木審議官」 http://blog.goo.ne.jp/schade/e/cb001e009b4f64c962d992ec6bc2df35 ※よろしければ、今日もクリックを!→ Blog Ranking
by yodaway2
| 2004-08-14 19:26
| 北朝鮮問題、どうする
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