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週刊!Tomorrow's Way
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テーマはその日の出来事、ニュースから。あと50年経てば、いまの時代、どう語られているのだろうか。

by yodaway2
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メッセージ
「吾、汝の言に反対す。されど吾、汝の、その言を言うの権利、死に至るまで擁護せん」。学生時代に出会った言葉です。政治をめぐる意見に賛成、反対はつきもの。お互いを尊重しつつ、意見を述べ合いたいものです。 
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ケリーの演説、ブッシュの演説。――何を話しているのか?
1つ前のエントリー、「NHK『2つのアメリカ』を見て、ふと、考えてみた。」の、その2。
番組で放送された共和党のブッシュ大統領、 民主党のケリー候補の
演説からいくつかを、文字に起こしてみた。

ほんのさわりのようなものなのだが、しかしそれぞれが、2人の
「サビ」と受け取れないこともなかった。
下記にカットしたのも放送された一部であるのだけれど、
御用とお急ぎでない方は、ご静聴のほどを。





                    ※※

●ケリー氏――「止むを得ない戦争だけを戦う――、それが原則だ」

まず、チャレンジャーのケリー候補から。

「今こそ、(米国は)国際社会に立ち戻らなければならない。
イラクの民主化には力の行使だけでなく、外交にも力を注ぐべきだ」

「アメリカ大統領たるもの、むやみに兵を用いて、若者たちをいたずらに
戦地に赴かせてはならない。アメリカ単独で戦争に踏み切り、
国民の命を危険にさらすことなど、断じてあってはならないのです。
自分のしたい戦争を戦うのではなく、止むを得ない戦争だけを戦うのです。
これこそ、我がアメリカの原則であったはずです」

「強大な力を持っているからこそ、他の国と手を携える――、
それこそアメリカの歩む道なのです」

「ブッシュ大統領が安全保障を争点にするなら、私が相手だ。
かかって来い!かかって来い!」

「ブッシュ大統領は錯誤に次ぐ錯誤を重ねてきたのです。
失敗国家をそのままにしてはおけないのです」


●ブッシュ大統領――「自由の理念は広がっても、油断してはいけない」

ブッシュ氏は、どう、受けて立っているのか――。

「イラクが自由の地に生まれ変われば、テロリストたちは拠点を奪われる。
中東の地に改革の嵐が巻き起こるだろう」

「海の向こうで、アメリカへの脅威が高まっているのに、座して待ってはいけないのです。
これこそ9・11の教訓だったのです」

「世界を率いるアメリカの指導力――。この一点にこそ、
私たちの未来がかかっています。
自由の理念がいかに広がっても、油断してはならなりません。

アルカイダはいまだに壊滅してはおらず、テロリストたちはイラク、アフガニスタンで、
アメリカの決意がどれほど堅固なものか、試そうとしているのです。
北朝鮮やイランも、平和を乱そうとしています。

アメリカがひとたび、弱気を見せてしまえば、破滅に向かってしまう――。
私の政権が続く限り、そんなことは断じて許さないのです」


                    ※※

●ブッシュ氏のスピーチライター、フラム氏のこと

米国大統領には、――大統領候補も同じと思うけれど、
彼らには優秀なスピーチライターがついている。

スピーチライターは、それぞれいかにわかりやすく、親しみやすく、
それでいて格調高く、政治的な理念や政策を伝えるかに頭を悩まし、
演説原稿を練るという。

番組ではブッシュ大統領のスピーチライター、デイビッド・フラム氏が登場し、
ブッシュ氏の訴え方の難しさについてコメントしていた。
フラム氏はイラン、イラク、北朝鮮を「悪の枢軸」と表現した、その人なのだが、
日本ではこうした、黒子の存在が表に出てくることは少ないように思う。

                    ※※

●日本の首相の演説原稿について

ところで、いくつか前のエントリー「コイズミ首相は冬ソナ、見てた?」に、
dragon2011さんからコメントをいただいた。
コメントは次のような内容だった。

「それはさておき、同じNHKで放映していた『ホワイトハウス』というドラマも結構、
興味深かったですね。大統領の取り巻き(報道官・秘書官等々)がでてきての
物語りでしたが、この話題を読んで思い出しました。
日本でも首相が読む原稿は秘書官なりが作るのでしょうか?
コイズミさんは思いつきが多いのでしょうか? 」(再掲)
――以下に、返信に代わって短文を。

●各省庁から集まる膨大なパーツ……、組み立てるとやっぱり膨大。

「ホワイトハウス」は、舞台裏が、けっこうリアルに、人間くさく描かれていて
いったいモデルは誰なんだろう、実在しているのかナ……などと考えながら見ていた。
(実は私は、けっこう見逃してしまっていて、全部見ればよかったと後悔している。)

日本の首相の演説――とくに所信表明演説、施政方針演説などについて、
誰か専属のスピーチライターの手になるもの……とは、聞いたことがない。
聞いたことがないけれど、そんな人がいないとも限らない。しかし聞いたことはない。
(どなたかご存知ならお教えいただきたい。)

各省庁から、なんとか自分の省庁に関わる部分を1行でも多く盛り込んでもらおうと、
それはそれは情熱を込めた草案(パーツ)が届くらしい。
それを官邸(――たぶん秘書官グループが中心)がひとつにまとめていく。

それで、演説を切ったつもりでも、結局は、ものすごい分量になってしまうらしい。
おおよそ12000字くらいが、どうやら平均らしい。新聞に要旨――として
掲載されるけれど、それでも紙面を埋め尽くすような活字の量になる。

それで、歴代総理のなかにも、演説の本番で、つい、ページごと、
読み飛ばしてしまった例が、けっこうある。

●3年前のコイズミ首相の所信表明は6000字だった。

こうした前例を省みず、ばっさりと切り捨てて、
自分の考えを前面に押し出したのが、実はいまの総理、コイズミ氏の、
第151国会における、最初の所信表明演説だった。

3年前、国民の熱狂的な歓迎を受けて登場したコイズミ首相は、
国会本会議の演壇に立ち、長岡藩に伝わる「米百表の精神」を例に、
改革の精神を説き、日本の再生――「新世紀維新」の断行を宣言した。
ときは平成13年、2001年5月7日だった。

この演説は文字数にしておよそ6000字。
歴代総理の演説に比べれば、約半分の長さでしかなかった。
おそらく……、コイズミ首相は作成された演説草稿からかなりの部分を、
自分でそぎ落とし、赤字も入れた。たぶん、米百表も、
自分で書き入れたのではないか。

しかしその短い演説に、国民はめずらしいことにも、聞き耳を立てたのだった。

                    ※※

振り返れば、コイズミ首相もあのときは、ほんとうに順風満帆。
国民の圧倒的な支持を背景に、抵抗勢力との戦いに挑もうとしていた。

それがいまや……、支持率は4割を切るまで下落してしまった。
演説でめざした「日本の再生」は、いま、どうなっているか……。

数日前、コイズミ首相が経団連の夏季セミナーで話したとおり、
薄氷を踏むようにしての政権運営が続いている。

                    ※※

なお、通常の街頭演説、選挙の応援演説などは、けっこう、好き勝手に、ノー原稿で
話しているのじゃないかと想像している。
でなきゃ、あんなに失言を連発できないでしょう?どうでしょう?^^



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by yodaway2 | 2004-07-26 01:40 | 米国はどうする、どうなる