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「吾、汝の言に反対す。されど吾、汝の、その言を言うの権利、死に至るまで擁護せん」。学生時代に出会った言葉です。政治をめぐる意見に賛成、反対はつきもの。お互いを尊重しつつ、意見を述べ合いたいものです。 ・
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長崎事件、2人の子どもの間で何が……
2004年 06月 08日
長崎の女児殺害事件について、続報に接するたびに重くなる。
ネットへの「いい子ぶっている」に殺意、、、ネット上で加害女児、「やめて」と、、、 加害女児は犯行を数日前から計画、、、犯行の日、2人でカーテンを締めた、、、 絶命までの15分、加害女児、部屋にとどまる、、、 加害女児、「神様はいるのですか」と詩、、加害女児、親を亡くした子の架空の詩、、、 担任教諭、体調不良訴え欠勤、、、父、3分前も思い出せず、、、、、 そして父親の現在の心境を綴る手記、、、、、 ●「親を亡くした子の詩」にひっかかる 加害女児の親をなくした子の感情を表現した詩に、ひっかっかっている。 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20040607dde041040028000c.html 私に心理学の知識はない。だから言葉は知らないのだが、 この子、加害女児は殺害した、被害者の怜美(さとみ)さんに、ふだんから かなり強く自分を映していたのではないか。 加害女児は自らの自己同一性、アイデンティティを、被害女児の玲美さんに 託していたのではないか。 玲美さんは転校生だったが、頭もよく、クラスの中心的な存在だったという。 母親を数年前に亡くしていたけれど、とても明るい子どもだったようだ。 その玲美さんと加害女児は大の仲良しだったが、それだけではなく、 加害女児は玲美さんにあこがれていたのではないか。そして、クラスで 中心になっている玲美さんに、ひそかな絆のあることを信じていた。 だから彼女は、玲美さんから攻撃を受けることなど、考えてもいなかった。 ●加害女児はアイデンティティを託していた 加害女児の家庭環境について、いまの段階で報道からうかがえることは 少ないように思われる。けれども、加害女児が家庭においても、 何かストレスを感じていたのは、これはたぶん 間違いない。 でも、だからと言って、それが今回の事件に結びつくほどのものだったかどうか、 そして加害女児に特別と言えるほどのものだったかどうかは、わからない。 親との葛藤、姉妹間におけるコンプレックス……、 そんな、どこの家庭にでもあるようなものだったかもしれない。 しかし彼女は過敏だった。微妙な年齢でもあったし、 ちょっとオマセであっただけに、その分、際立ち、ストレスに苦しんでいた。 それがHPへの別の詩「神様は……」から、少しうかがえるような気がする。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040605-00000130-kyodo-soci また、バトルロワイヤルを隠れて見ていたというけれど、 それもそんな心理状態から惹かれていたような気もする。でもこのくらいのこと、 そもそもふつう、誰だって多かれ少なかれ体験しているかもしれない。 加害女児は、きっと、少し過敏だっただけだ。 それで、冒頭の加害女児が書いた、親を亡くした子どもの詩に戻りたい。 この詩について、毎日の記事は「彼女への思いからか、自分の親への 複雑な感情を表現したのか」としているが、私はこの詩は、 加害女児が玲美さんにアイデンティティを託していたがゆえの感情と読んでみた。 つまり……彼女は玲美さんになり代わって、玲美さんの気持ちになって、 そのとき、この詩を読んだような気がする。どうだろうか…………。 ●被害女児は窮屈さを感じていた ところで、玲美さんは彼女からのこうした想いにどう反応したのだろうか。 私にはほんとうに心理学の知識もないし、また年齢も性別も違うので、 そうじゃないと言われそうなのだけれど、こう考えた。 玲美さんは加害女児のこうした想いの吐露に少し戸惑い、窮屈さを感じてしまった。 そして、加害女児となる友を試してみたい気持ちに駆られただろうし、 傷つけてみたい衝動も湧いたかもしれない。 その意味では、きっと微妙な感情を抱く年齢なのだろう。 それが――、ネット上での、加害女児の容姿や態度に対する書き込みにつながった。 このことは、2人の人間関係を、一挙に危うくしていった。 加害女児からは自分を映し、あこがれ、絶対に裏切るはずのない存在であった、 大の仲良しの友人から攻撃を受けてしまった。 自己同一性への攻撃……それに、加害女児は耐えることができなかった。 彼女は悲鳴を挙げたが聞き入れてもらえず、 やがて……自分のストレスを抑えきれなくなり、暴発した。 ●誰を責めたらよいのだろう…… 報道で伝えられることに接しているだけなのだが、こんなふうに、少し思えてきた。 違うかもしれないけれど、私にはこんなふうに思えてきた。 普通ならこんな事件にならない。ケンカやいじめにはなっても、 こんな殺害事件にはならない。 この事件……誰を責めたらいいのだろう。 加害女児を擁護することはできないかもしれない。 未成年であるだけに、その両親の責任は免れはしないだろう。 でも、どれほど両親を責めることができるのだろうか。 学校、教育関係者も同様で、どれだけ責めることができるのだろうかと思う。 ……誰を責めたらいいのだろう。 ここまで書いても、私にはそれがよくわからない。
by yodaway2
| 2004-06-08 12:25
| 社会の問題、世相さまざま
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