週刊!Tomorrow's Way
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テーマはその日の出来事、ニュースから。あと50年経てば、いまの時代、どう語られているのだろうか。
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メッセージ
「吾、汝の言に反対す。されど吾、汝の、その言を言うの権利、死に至るまで擁護せん」。学生時代に出会った言葉です。政治をめぐる意見に賛成、反対はつきもの。お互いを尊重しつつ、意見を述べ合いたいものです。 
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ヒラリー、それでも戦いをやめないのか?――政治の非情、せつなく。
昨日、ニュースでヒラリー・クリントン氏とバラク・オバマ氏の、
オハイオ州クリーブランドでの討論会の映像を見た。
NHKでは、ヒラリー氏が反撃を試みたものの決定打に欠けた…、と伝えた。

執拗にオバマ氏に食い下がり、ときにはオバマ氏の発言を
途中でさえぎるようにして必死に反論したが、なぜか、
非常に美しさに欠ける雰囲気で、むしろ、崩れ去る予感を、
そこはかとなく感じさせるものだった。

ヒラリー氏は少なくとも、2004年にブッシュ大統領が再選してから、
これまでの4年、ブッシュ氏への米国民の不信が強まるなかで、
自身が大統領となるために努力に努力を重ね、資金と人材とを集め、
懸命に笑顔を振りまき……、その目標に近づいてきているはずだった。

夫、クリントン前大統領も、夫唱婦随ぶりを発揮してくれ、
どこへ行っても、ヒラリー氏のまわりには拍手と歓声が沸き起こった。

昨年、秋ごろまではダントツの人気……、
11月になっても他の候補に水を開けたまま……、12月、まだ差があった。
事実、その段階で、オバマ候補の躍進を予言する専門家は、
米国においても極めて少なかった。

それが、年が明けてみると、オバマ候補への支持がぐいぐい増し、
序盤の4州で2勝2敗となって、潮目が変わった。

ヒラリー氏は夫のクリントン氏が大統領であったころから、
夫以上の知性、能力と評され、演説は舌鋒鋭く覇気に満ち、名手だったはず。

それが、オバマ氏の弁舌に評判が高まりはじめると、
ヒラリー氏は冷たい、お高い……など、負の面が取りざたされ、
演説の名手――の座も完全に奪われた。

さらに、ヒラリー氏にはヒラリー・ヘイター(ヒラリー嫌い)がいると、
遠慮のない批評が増え始めた。……これだけでも、
もう、ぼろぼろではないのか。

支持を得ていたはずの有力労組が離反……、ヒラリー氏の
金城湯池であったはずの都市部でも競り負けする……、
頼みとしている特別代議員からもオバマ候補支持の表明が……、
スーパーチューズデー前の政治資金獲得も思い通りでなく、
自分自身の資産から持ち出して手当てするはめに……。

オハイオ州での直接討論会の直前、
ヒラリー氏はオバマ陣営の出した医療保険制度に
関するパンフレットが虚偽の内容であるとして、
それを手で握りつぶすようにして、オバマ氏をののしった。

Shame on you、恥を知れ――。


しかし、そうまでしても、人々の心は戻ってこない。
全米の支持率は差がないか、オバマ氏のリードを
許すものに、すでに塗り換わっている。

ヒラリー陣営の中では選挙戦術で対立があり、怒鳴りあいが
繰り広げられていると、その内情を有力紙がすっぱ抜いた。

このまま瓦解するのか、一矢報いるのか……、
過程はともかく、撤退の予感は強まるばかりとなった。

この国のことではないが、、、ちょっと、せつなさがある。


                ※※

<追記+おまけ>
もし、魔法でも使えて、彼女に助言できるとすれば、こう話したい。
「あなたが懸命な、ひたむきな人だということはわかる。
でも、もう、いいのじゃないか、このへんで」

オバマ・フィーバーが日本にまで伝わる今日この頃、
筆者には、何か、別の風景が映ってしまう。

宝くじで特等が当てられたら、yodaway2がスポンサーになって、
ヒラリーさんを、この日本に、講演会の講師として呼びたいな。^^
・おまけ→若者たち♪(哀愁のメロディ?)


※ひとつ前のエントリー/2008年 02月 24日→
・見よ!米大統領候補のスタッフリストを。――濃密なる、政策のツワモノたち。


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by yodaway2 | 2008-02-28 10:27
見よ!米大統領候補のスタッフリストを。――濃密なる、政策のツワモノたち。
米国大統領選挙について、非常に参考になる資料あり。

現在、民主党、共和党のそれぞれで指名争いが続いているが、
どちらの党においても、強弱がはっきりしてきた。
民主党は情勢が激変し、昨年末まで、圧倒的に先行していた
ヒラリー・クリントン氏が失速しており、バラク・オバマ氏への流れが止まらない。

共和党では不死鳥のごとくよみがえったマケイン氏の
指名獲得が決定的で、対抗していたロムニー氏は撤退、
ハッカビー氏が残っているものの、番狂わせの可能性はなさそう。

で、今回、ご紹介したい資料は、日本のなかで作られたもの。
東京財団、現代アメリカ研究プロジェクト(プロジェクトリーダー・
久保文明東京大学教授)によるもので、米大統領選に関わる、次の資料。
まず、ご覧いただきたい。

・東京財団→現代アメリカ研究プロジェクト→
「2008年米国大統領選挙主要候補者の選対本部・政策アドバイザー人名録」


その鑑(かがみ)から同資料の意義を抜粋。

>しかし、だれが最後に勝利するとしても、その候補者に
>どのような政策アドバイザーがついているかを知ることは、
>新政権の政策を予測する上で欠かせません。

>なぜなら、彼らの中から閣僚が選ばれる可能性も高く、大統領候補とともに、
>2009年以降の米国の政治・経済・外交・安全保障を動かす人材を含むからです。

>日本では、現時点で、大統領選挙の主要候補の人脈を一覧できる資料は
>皆無であると言えます。また、近年、日米間のパイプが細りつつある現状に鑑み、
>両国の関係強化を図る上で人脈の開拓は重要であり、その意味でも
>この資料の利用価値は大変大きいものと確信いたします。

もちろん、この資料の第1版は昨年11月の時点で公開されているし、
第2版の公開についても、ご存知の方はご存知であったと思う。
ただ、出回っている資料とも思えないし、鑑のとおり、
他に類似の資料がなく、筆者には、このような資料が無料で読めるとは、
心底、ありがたや~と感じた次第であり、ご来訪の各位が、
ご存知でないならば、おすそわけさせていただきたいと思った。

いかがだろう……?
筆者も細かく検討したわけではないが、リストにあげられている
人物の多彩で濃密なること……、濃密なること……。

大日本帝国憲法下、「天皇機関説」なる学説があったけれど、
ぜんぜんかんけいないかもしれないが、とっさに、
米国大統領とは大統領機関説による権力主体かも、との考えが浮かんだ。

すなわちは、米国大統領とは、濃密なる政策スタッフの輔弼(ほひつ)によって、
統治権を行使する存在……というほどのイメージであるのだけれど。

いま、バラク・オバマ氏の鮮烈なメッセージ力に注目が集まっているけれど、
オバマ氏にしてもヒラリー氏にしても、また、共和党のマケイン氏にしても、
そのバックでは、腕に覚えありと自認して止まない剛の者が、
己の知恵と理想をかけて、競い合っている……。
そんなイメージでもある。

日本でも、このごろになって、マニフェストなる言葉が大流行し、
小選挙区制と相まって、政策論争の比重がましているとされるが、
政権のブレーン、政策スタッフなどは黒子も黒子ではっきりしない、
野党第1党もまた然り。

だいたいにして、そもそも、政権を担う、もしくは狙う方々は、
きちんとブレーン、政策スタッフを抱えているのかどうか、疑わしくさえ感じる。

また、そうしたブレーン、スタッフへの評価も、それが判明しても、
世間ではあまり与えていないように思う。

それは、だいいちに、事実上、長く政権交替が行われず、
その役割を官僚が担ってきているからであり、
そこでは行政の継続性こそ錦の御旗であって、
前例踏襲が主でもあり、政策を競う風土が育ってこなかった。

あるいはむしろ、中選挙区制時代の、自民党内の
5大派閥による競い合いの方が、政治の場において、ずっと、
はげしく真剣に、路線や政策を戦わせていたかもしれない。

さて、脱線してしまったけれど、筆者の第一印象は、
かくも整理されてみると、隣の庭がきれいに見えて仕方ない。

もし、日本の選挙でも、このように自分のブレーン、スタッフをずらりと前に出し、
自分ひとりじゃない、自分にはこのような逸材が集まっている、
だからこそ、夢は実現できる!――とでも訴えられたら、オバマ氏の
演説ではないけれど、けっこう、キュンとなってくるのではないか。

米国は問題の多い国かもしれないが、
いかに中国が台頭しようとも、ロシアが盛り返そうとも、
世界の覇権をそうそう簡単に明け渡すはずがない。――その根拠は、
軍事力、人口、資源、国土、基軸通貨、思想……といろいろあるが、
人種、民族が入り混じった社会であっても統一を崩さない、
国家イメージの強さであり
、そしてそれを、
人々の競い合いが支えているのだと思う。

リストをご覧になって、皆さまは、どのようにお思いだろうか?


<過去のエントリーから>
・2004年 05月 02日→米国は嫌われている……けれでも。

※4年も前に書いたエントリーです。お時間があれば、どうぞ。^_^;

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by yodaway2 | 2008-02-24 14:06 | 米国はどうする、どうなる
オバマ氏の勢いは止まらない。――米国の女神は心を決めたのか?
米国大統領選挙、スーパーチューズデーのその後について、手短に。
2月5日のST後、民主党では、立て続けに4州で予備選挙、
党員集会が行われ、バラク・オバマ氏が4連勝した。

・時事→メーン州でオバマ氏勝利=スーパーチューズデー後4連勝-米大統領選
(2月11日11時0分配信)


・ABC News→Obama Defeats Clinton in Maine Caucuses
AUGUSTA, Maine Feb 11, 2008 (AP)

>Barack Obama defeated Hillary Rodham Clinton
>in Maine presidential caucuses Sunday, grabbing a majority
>of delegates as the state's Democrats overlooked
>the snowy weather and turned out in heavy numbers
>for municipal gatherings.

オバマ氏の勢いは、もう、どうにも止まらない。
そのように、言い切って、たぶん間違いなさそう。

                ※※

オバマ氏の演説は、たしかに、すごい。
少し低さのある声、それが、演説が進むなかで、せりあがっていく。
たたみ掛けるリズム、緩急の自在さ、おそらく計算されつくしている身振り手振り、
単純な言葉の繰り返し、――すなわち、Yes,We,Can!
それも、YesとWeとCanとの間に、ほんの少しの間を入れ、
聴衆が声を合わせるようにし、引き込んでしまう。

ステージを少し移動するようにし、少し両手を挙げて聴衆の拍手を誘い、
次に手で聴衆をなぜるようにして、そして制する。

そこへ、彼の演説が爆発する、――誰しもこの挑戦は
無理だと言っていた、しかし、私たちは今、それを成し遂げようとしている、
アメリカの国を、この国を変える大統領が生まれる、
その瞬間に私たちはいる、いまこそ、変革のときがやってきた、
共にこの国を変えよう、それが私たちにはできる!Yes,…We,…Can!

                ※※

ヒラリー・クリントン氏とバラク・オバマ氏を対比して、
低学歴層、高学歴層、女性、男性、白人、黒人、ヒスパニック……などなど、
さまざまな要素においての強弱が論じられてきたけれど、
その段階は、もはや過ぎつつあるように感じる。

集金力でも、オバマ氏が圧倒しつつある。
クリントン陣営では、選対責任者を更迭したとのことだけれど、
それは反面で陣営が立ち往生しつつある様を物語る。

振り返れば、ヒラリー・クリントン氏は、序盤戦、ニューハンプシャー州の
予備選前に、ある集会で、支持者からの激励に涙をみせてしまった。
「いま、戦いをやめることはできないの…」と。
・当ブログ→米大統領選、クリントンVSオバマの死闘――、
“READY”か“CHANGE”か?(2008年 01月 09日)


その効果もあり、女性票をつなぎとめ、その州では勝利できたが、
クリントン氏は図らずも、超えてはいけない一線を越えてしまった。
最後のカードをやすやすと切ってしまった、とも言える。

アメリカは挑戦者(フロンティア・スピリット)の国――、
そこに、涙がまじる場面は、本来、とても少ない。

弱さを見せた、その瞬間、米国の女神は残酷にも、
くるりと背を向けてしまったのかもしれない。

                ※※

ところで、話はいきなりずれる……、
中国、2500年前に記された戦争の聖典、「孫子」に次のような句あり。

「激水(げきすい)の疾(はや)くして、
石を漂わすに至るもの、勢(せい)なり」

激流が、その速さで岩をも押し流してしまうのは「勢」である、との意。
戦いのバイブル、「孫子」は「勢」を非常に重視しており、
それが味方し奔流となれば、巨大な岩も、ひとたまりもない、というのである。

米大統領選では、その、「勢」への変化が現れつつあり、
ほんの少し前までは、巨大な岩にも見えた、磐石のクリントン陣営が、
明らかに押し流されかかっている。


なお、末筆ながら共和党の情勢について、マケイン氏が指名獲得に
ほぼ確実と見られているにもかかわらず、ハッカビー氏が善戦、
行く手に立ちはだかっている。保守票の反発との解説あり。
こちらは、なかなか一枚“岩”になれず、じりじりしている。

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※プラス、オバマ氏について気になる報道あり。
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by yodaway2 | 2008-02-11 15:07 | 米国はどうする、どうなる
米国とライス長官の憂うつ。――ダボス会議で弱気発言?
・25位前後にかろうじて…ww → 人気Blogランキング

ライス国務長官がダボス会議で弱気発言、とのニュースについて。

・毎日→<ダボス会議>ライス米国務長官、弱気?発言
(1月24日10時27分配信 毎日新聞)

>ライス長官は政権が残り1年となった中、ダボス会議に念願の出席を果たした。
>ライス長官は「われわれの理想と利害が緊張を高め、現実の複雑さに
>試されることも知っている」と言及。そのうえで「われわれは歴史の中で
>過ちを犯してきたかもしれない。この先も犯すかもしれないが、
>理想を信じる限り、成功できる」と述べた。

いまの、イラク戦争でぬかるみにはまってしまった、
米国、ブッシュ政権の本音に聞こえた。
この演説に、同席したブレア前英首相は、「素晴らしい
スピーチだった」と目をしばたたかせた、という(同記事)。

ブッシュ政権は今年の12月21日までが任期。
すでに次期大統領を決める選挙戦が佳境を迎えており、
影はどんどん薄らいでいる。――まるで、ドップラー効果だ。

                ※※

ライス国務長官は、2000年の大統領選挙でブッシュ陣営の
外交政策の責任者をつとめ、当選後、国家安全保障問題担当の
大統領補佐官として、政権入りした。

大統領に付き従い、信任は厚く、「大統領の家庭教師」とも呼ばれたし、
きっぱりとしたもの言い、主張に、「戦うプリンセス」とのあだ名が付けられた。

ライス氏が国務長官となったのは2005年1月、
パウエル前国務長官の後任だった。

理想、信念、知性、勤勉、情熱、責任感、使命感、誠実さ、
そして国家への忠誠心、自己犠牲の精神……、
ライス氏はそのどれにも優れた人物であると思うが、
就任から3年、つねにもみくちゃだった。

すべてが、きれい事では済まなかったに違いない。


                ※※

筆者は今回の発言の全体を読んだわけではない。
今回の発言も政治家としてのそれである以上、
当然のことながら、なんらかの政治的な意図、メッセージが
こめられているか、背景にあると思われる。
全体を読めば、それがわかるかもしれない。

逆に言えば、単純なぼやきを、世界一流の政治家、経済人が
集う席で漏らしたところで、なんの意味もない。

しかし、たしかに米政権が強気一辺倒ではなく、各方面に
融和的なメッセージを増やしているのも事実と見受けられる。
イラン問題しかり、北朝鮮問題しかり…、だ。

折りしも、米国経済はサブプライムローン問題で
暗雲が広がりつつあり、人々の心には憂うつさが増している。

もう、米国も世界も、次のリーダーに希望を託す以外なく、
時計の針も、そのように、どんどん進んでいる。


★ライス長官の経歴などについては下記記事にて紹介。
かなり以前の記事ですが、お時間があれば、どうぞお読みください。
また、左フレームの下、検索窓から「ライス長官」で検索すると14件ヒットします。

・当ブログ→戦うプリンセス、ライス氏が国務長官に就任。――ゆえに、戦いは続く?
(2005/01/28 19:10:59 )


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by yodaway2 | 2008-01-24 16:16 | 米国はどうする、どうなる
米国は嫌われている……けれでも。
長文失礼!イラク人捕虜の虐待なども明るみに出て、国際社会で
最悪の評判となりつつある米国――。米国とはどんな国なのか……。
失望だけなのか、希望は見出せないのか……。
私が米国に初めて行ったのは20年前。盲人の友人、盲導犬を伴ってのことだった。
そのときの記憶をたどってみた。お時間があれば、以下にどうぞ。

                  ※※※

●20年前、初めての米国行きが決まって

私が米国へ渡ったのは20年前、20代の後半の出来事だった。
いま、日本と米国の関係はとても緊密だが、
国際社会における米国の評判となると、これはもう、良いとは言えない。

けれども、20年前の米国で、私は単純に脱帽することばかりだったし、
いまもその印象はあまり変えていない。

●バブル経済の時代……日本が強気一方だったころ

私の学生時代は、まだ今ほど海外旅行が気軽ではなく、かつお金もなく、
海外へ出ることができたのは、社会人になってから、仕事でのことだった。
最初の米国行きはワシントン、ニューヨークを主な目的地にして、
期間は短く10日間ほどであった。

当時、日本はバブル経済の真っ只中にいて、
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などの本がベストセラーになったり、
日本資本が、米国の象徴ともされたロックフェラーセンタービルや
ハリウッドの映画会社を買収したりして、強気一方の時代だった。

●盲人の友人からの依頼

話は少し飛ぶように思われるかもしれないが、
その米国行きの話が出たときに、私に全盲の友人がいて、
そのことを話した。

ご主人とは、共に大学受験浪人中からの付き合いだったのだが、
その後、やはり盲人の女性と結婚し、細君を交えて付き合うようになった。
そしてその細君は、当時、日本ではまだ数少なかった盲導犬の飼い主でもあった。

私がその彼に米国行きの予定を話して数日経ってから、
彼から一つの依頼を受けた。

「うちの女房、前から外国に行きたい、行きたいって言っててさ。
それで君の話を聞いて、うらやましがってさあ……、
できるだけ邪魔しないようにするから、
いっしょにアメリカに連れて行ってくれないかなあ」。

●盲人の細君をいっしょに連れて行ってくれないか、と

うーむ、うーん。……仕事には違いなかったが、私の訪問の目的、仕事の内容は
国際親善の部類に入るものだったし、民間のミッションでメンバーも混成だった。
友人の依頼は、自分の所属していた組織に話すことはできると考えた。

当時、まだ、盲人の方が海外まで出掛けた例は稀であったと聞く。
友人夫妻の話ではアメリカまで出掛けたのは数人、片手で数えるほどで、
米国の、それも東海岸となるとほとんどいないはず、とのことだった。
しかも日本から盲導犬を伴って米国に渡った例は、
ひょっとするとないかもしれない、という。

それで私は彼らからの頼みを聞いて、実現すれば友人も楽しいだろうが、
私自身、自分たちが前例になるのは刺激的だと、密かに考えもした。

●盲導犬を飛行機に、果たして搭乗させられるかどうか

組織の了解は得られたのだが、予定していた航空会社は全日空(ANA)で、
ここでまず引っかかった。

全日空は、その頃、太平洋就航便が許可されたばかり。
(もともと全日空は国内便専門だった。)
それで、盲導犬を米国行きの便に乗せたことなど、もちろんなかった。

組織の後ろ盾はあったが、全日空とは直接掛け合い、
交渉の末、盲導犬の搭乗に、ようやくOKが出た。

――と書けば1行なのだが、前例がなかっただけに、ほとほと苦労した。
まだ、日本では盲導犬と言っても理解がないのは普通で、
実を言うと私自身、友人は「大丈夫、大丈夫、普通の犬と違うから」と言うが、
ワシントンまでおとなしくしているのだろうか……
ウンチやオシッコってほんとうに我慢できるのだろうか……
吼えたり騒いだりしないよな……と、内心はびくびくもしていた。

●盲導犬の仕事ぶり、がまん強さ

日本からワシントンまで、たしか15,6時間、フライトしたと思う。
席はエコノミークラスの一番後ろを指定された。
私と彼女と、彼女の足元にうずくまる盲導犬のうしろには、
スチュワーデス(いまはアテンダント)さんたちが交代で座る席があるだけだった。

つまり――、他の客からは離れた席に座ることになった。

盲人の彼女、つまり友人の細君の盲導犬は、ほんとうに驚いたのだが、
フライトの間、身動きもほとんどせず、ずっと彼女の足元にうずくまっていた。
その盲導犬にとっては、フライト中はまさに仕事であったのだ。
ウンチもオシッコも飛行機の中では1度もせずに、
無事、ワシントンの飛行場に着いた。

ちなみに……横道にそれる話だが、盲導犬君、
ウンチとオシッコは成田で搭乗前に、空港の周りの芝生でしたきり。
アメリカに着いてからは空港を出て、リムジンバスに乗る前まで我慢させた。
盲導犬の賢さ、忍耐強さには、こんなことでも舌を巻いた。

●盲導犬、ところが米国ではノーチェック!

さて、こうして米国に着いたのだが、考えて見ればそれから先、
つまり米国内の移動にも航空機は利用し続けなければならない。
ホテルやレストラン、訪問先で、果たして盲導犬は、どう迎えられたか。

これが……米国内ではほんとうにノートラブルだった。

それから先で飛行機に乗るのに、盲導犬がいっしょであることを
搭乗前に話すくらいのことはしたと思うが、特別な手続を取ったり、
許可を求めたことなど、ほぼなかったと記憶している。
これはホテル、レストラン、マーケット、劇場……
ほとんどあらゆるところで同じだった。
つまりまったくノーチェック、呼び止められもしなかった。

●ワシントンからニューヨークへのシャトル便で

ワシントンからニューヨークまではシャトル便で移動した。
フライトは非常に短く、1時間かからない。
着いたあくる日の朝、さっそく飛行機でニューヨークに向かうことになった。

飛行機は割合小さく、100人に満たない定員だったと思う。
機内はニューヨークへ通勤するビジネスマンでいっぱい。
まるで日本なら満員の電車かバスと同じで、
客はひしめき合うように腰掛け、その間の通路をスチュワーデスが、
ぴょんぴょん飛ぶようにして飲み物をサービスして回る、というふうだった。

スチュワーデスの彼女らが、最初に盲導犬を見て、
「ビューティフル!(かわいい!)」と声を掛けてきたのが、いまも鮮明だ。
でもそれだけ。とてもフランクだった。
アメリカのフトコロの深さとでも言うようなものを、
盲導犬に対する彼らの接し方ひとつにも感じた。

そして、私たちはフツーに機内に着席して、
盲導犬君は友人の細君の足元にうずくまっていた。

ちなみに、日本ではいまだに「バリアフリー」などの言葉に特別な響きがあり、
大型店舗やレストランチェーンが同伴を認めたりしたことが、
あいかわらずニュースになったりもする。
ところが20年前、私の実際の体験として、
米国ではどこに出入りするにも、盲導犬の同伴をとがめだてられたりはしなかった。

●機内は米国の象徴――アメリカそのものだった

盲導犬の話はひとまずこれで置く。
さて、そのギュウギュウ詰めの飛行機だが、中を見渡してみた。

客もスチュワーデスもさすがにアメリカ、――月並みな言い方だが、
人種も肌の色も違っている。白人、黒人、アジア系、ラテン系……と。
一つの飛行機にさまざまな人種が乗り合わせ、そして
さまざまな人種のスタッフでそれを飛ばせている……。

米国についての情報はもちろん豊富にあったわけだが、
文字通り聞くのと見るのとでは大違いだった。

日本はなんだかんだ言っても、やはり概ね同じ肌の色、ひとつの言葉。
うまくコミュニケーションできて、それは当たり前。
それがどうだ、アメリカときたら。異なる人種、民族の人々がお互いに
コミュニケーションしあい、アメリカという一つのシステムを形作り、
動かしているではないか、と。飛行機を飛ばせているではないか、と。

日本人は100年経っても、こんなことってできないのではないか、
そのとき、そう思った。

これじゃあ経済大国といくら気張ってみても、
日本人はやっぱりかなわないのではないかと考えた。
朝、シャトル便に乗っただけで、そんな考えで頭がいっぱいになってしまった。

●20年前に接した米国の誇りは

ニューヨークではちょうど9・11テロで破壊されたあたりも歩き回った。
そして、ある米国の保険会社の本社を訪ね、役員の接遇を受けた。
そのビルはいわゆる摩天楼の一つで、
最上階にあった役員専用のレストランでランチになった。

私はまだ20代後半だったが、向かい合って座った役員氏は非常に紳士的で、
日本と米国の商習慣、労働観の比較などが話題になった。

当時、日本の経済進出は米国の脅威と受け取られ、
非関税障壁がやり玉にあがっていたし、
東芝のラジカセや日本車が、議員の派手なパフォーマンスによって、
ハンマーで打ち壊されたりする映像が伝えられたりした時代だ。

役員氏の話の内容はくわしくは覚えていない。
私もやっとやっとの英語力しかなかったので、たぶん、
稚拙極まりないやりとりだったと思う。

ただ彼が、日本は経済力に見合う思想を伴わないといけない――
というようなことを、言ってきたと記憶している。

逆から言えば、お金だけではなく、米国には世界を動かしている思想がある、
そう彼は私に向かって胸を張ったように思う。
諭されたと言ったほうがいいかもしれない。
私の年齢が若かったこともあるが、接遇は弟分か生徒の扱いそのものだった。
が、それに抗いたいとも思わなかった。

日本人は投資というよりも、投機に狂奔していた時代のこと。
いずれにしても、わたしはひどく素直に納得してしまった。

                     ※

●米国は比較すれば、吸収力のある国……

いま米国への信頼は揺らいでいる。日米関係は強固だが、世界の評判は悪い。
米国は冷戦終結後、ソビエト社会主義共和国連邦が崩壊した後、
世界ただ一つの超大国となったように受け取られたが、
それで世界が安定したわけでも平穏になったわけではなかった。

だから、私が20年前に接した米国の思想は通用していないかに見える。
ひょっとすると幻だったのかとさえ思う。

だが、それでもだ、米国は現実に世界のさまざまな人種、思想を
もっとも吸収し得る国であるし、原則の部分では、
いまだにその能力をなくしていないはずだと期待したい。

「米国性善説」に立つ訳では決してないが、
米国は世界に対して、もう少し、落ち着きを取り戻してよいはずなのだ。
比較すれば、米国は吸収力の大きな国であって然るべきだ。

20年前、最初に感動した記憶をたどりつつ、こんなはずじゃないだろう――と、
そんな気持ちになる。

  
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by yodaway2 | 2004-05-02 19:13 | 米国は嫌われているけれど