週刊!Tomorrow's Way
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テーマはその日の出来事、ニュースから。あと50年経てば、いまの時代、どう語られているのだろうか。
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メッセージ
「吾、汝の言に反対す。されど吾、汝の、その言を言うの権利、死に至るまで擁護せん」。学生時代に出会った言葉です。政治をめぐる意見に賛成、反対はつきもの。お互いを尊重しつつ、意見を述べ合いたいものです。 
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冷凍ギョーザ;中国指導部、収拾への思いにじます?
<追記、3月1日>中国が態度を一変、中国国内での毒物混入の可能性は、
極めて低いと、検疫当局、捜査当局が表明。その裏では、当然のことながら、日本の
世論の動向、そして政治の対応を見ている。中国の国内事情もある。日本の食料自給率の
低さも見ているし、国際社会の反応も見ている。首相は苛立ち、国会答弁のなかで、
「両国民が対立することになる」と警告を発した。
胡錦濤国家主席来日の延期もあり得るほどで、ここが文字通り、正念場。


<追記、2>……と書いて、ニュースサイトを開いたら、胡主席来日について、
やはり、政府内から延期論が出ているとのこと。
めずらしくも、日本側から発した「警告」であり、不快感の表明でもある。


(本文)やや報道が下火になりつつある、中国製
冷凍ギョーザ事件について、少し、整理がてらに。
あわせて、中国の要人の一人、唐家セン国務委員の来日について。

唐国務委員は明日から24日までの日程で、
日本に滞在、福田首相、高村外相らと会談し、
4月に予定されている胡錦濤国家主席の来日に向けて、
日本側と協議するのがねらい。――当然、そのなかで、
東シナ海ガス田の問題や冷凍ギョーザの中毒事件について話し合われる。

                ※※

中国製冷凍ギョーザ事件については、
製造元の天洋食品に、中国の捜査関係者が連日、
出入りする姿が伝えられており、地元検疫当局や工場長らが
毒物混入の可能性を否定していても、中国の中央政府は
それと一致した行動を取っていないと受け取れる。

むしろ、日中間で言えば、胡錦濤国家主席の来日を
控えているだけに、明らかに、解決を急いでいると見てよさそう。

地元検疫当局や工場が、再度、毒物混入の可能性を
否定し、自分たちこそ被害者と言い、どこを相手に考えているのか、
損害賠償の可能性にまで言及した。

日本ではメディアもネットも、だいたいが呆れ、いぶかしがり、
中国への不信を募らせているが、彼らの立場に立てば、
いかに自分たちの責任を少なくするか、の考えにしか立てないのだろう。

しかし、それは「末端」での、発言や考えにすぎない。

                ※※

日本では、比較的話題になっていないと思うが、
中国駐日大使館のHPに、中国外交部(外務省)の報道官による
記者会見の記事が次の内容で掲載されている。以下、一部引用。

・中国駐日大使館HP→2008年2月14日の中国外交部
劉建超報道官の定例記者会見(2008/02/15)


>問 最近のギョーザ事件は日中経済関係と中国食品の
>安全性に対する日本国民の見方に影響を与えていると思うが、
>この事件の影響をどうみるか。

>答 いくつかの点を述べたい。第1に中国はこの事件の情報を得た後、
>非常に責任ある態度で直ちに調査に入った。中国は独自調査だけでなく、
>日本側と互いに協力して調査している
。中国政府と中国の関係企業の
>責任ある態度は日本の政府、消費者の理解が得られるはずだ。

>第2に国家品質監督検査検疫総局の基本的判断からみて、
>これは食品の安全性にかかわるシステム上の問題ではなく、
>個別の事件である。われわれは中日双方の検査機関、公安機関が
>合同調査チームを編成し、事件についてさらに調査するよう希望している。


>これは重大な問題であり、問題を解明することは中国製品に対する
>日本の消費者の信頼を回復するうえで非常に重要であり、
>中日間の経済・貿易分野の正常な協力にとっても非常に重要である。
>前回も言ったように、中国はこの問題を徹底的に調査する。
>日本側の積極的協力も希望している。


実際に中国が、この先、どのような行動を取るのか、
予断は許されないが、中国の中央政府では、たとえば
アンダーラインのように、まず日本との調査協力に言及し、
後段では捜査協力の必要性を表明もした。

また、「第2に……」以降の部分で、「(中国食品の)安全性にかかわる
システム上の問題ではなく」と述べて、今回の事件を
「個別の事件」との表現で、事件はあくまで特異なものと限定した。

日本からすれば、それは甘さのある話なのだが、
それでも、全体の文脈からすると、「個別の事件」と限定しつつも、
中国側の責任を認めていると受け取れる。

もし、そのような意図がないと言うのであれば、
すなわち天洋食品の工場長のように、
自分たちこそ被害者だ、とでも言いたいとしたら、
危うさだらけの発言となってしまう。

追いかけて18日、中国の国家品質監督検査検疫総局は、
輸出食品の生産・加工企業に対する一斉検査に着手する方針を明らかにした。
これもまた、今回の事件について、中国側が責任を認めないのであれば、
全国規模の検査など必要ないわけで、そこからも、
中国側の収拾への思いがにじむ。

・時事→食品輸出企業を一斉検査=「安全性」再確認へ-中国検疫総局
(2008/02/18-14:24)


胡主席の来日もそうだが、それ以上に、北京オリンピックが
迫っているわけだし、他国に波及すると経済に撥ね返る事態になる。
だから、この問題で尾を引きたくないはず。

                ※※

明日からの唐家セン国務委員の来日において、
何が話されるか……、結局は、政治の判断に
ゆだねられた格好になった。

中国は10年以上、二桁に近いか、それを超えるかの成長が続いている。
しかし、それは、かつての日本もくぐり抜けてきた、
粗製濫造で、公害問題で苦しみ、地方の荒廃を招いた時代と
似ていて(――地方の疲弊は今もあるけれど)、社会全体が
練れていない。拝金主義に傾き、すさんでもいる。

その程度が、国土が広く、人口の多い分、すさまじい。

冷凍ギョーザ事件は、中国のいまを象徴する事件のようでもあり、
日本と中国の行方にも示唆を与えそうにも感じる。

以上、整理がてらに、ちょっとまとめてみた。


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※以上、走り書きにて仮アップ、誤字脱字、許されたし。^_^;

 
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by yodaway2 | 2008-02-19 17:29 | 中国と、どう付き合う
中国製ギョーザ事件;会見の裏に交錯する思惑……、ニッポンは追い詰めることができるか?
中国製冷凍ギョーザへの毒物混入事件で、
昨日、中国政府、検疫部門の副総局長が会見した件について、手短に。

ブログを一覧したところ、全体に反発、怒り、疑問が渦巻いている印象だけれど、
会見は途中経過での、ひとつのエポックにすぎず、水面下では
むしろニッポンが追い詰めつつあるかもしれない――との視点から。

・毎日→<中国製ギョーザ>人為的混入を否定、共同捜査提案…中国
[ 02月13日 19時47分 ]

・サーチナ中国情報局→ギョーザ工場への不満が動機? 中国当局「憶測だ」
(2月13日18時54分配信)


会見したのは中国国家品質監督検査検疫総局と非常に長い、
ぎょうぎょうしい名前の役所、その副総局長、魏伝忠氏。
毎日の記事では「次官級」と括弧書きがついていた。

副総局長は会見の席で次のように話した。
「生産から輸出までの各段階で異常はなく、
人為的な破壊の可能性はほぼ存在していない」――と。

また、日本のメディア、共同、読売などが、
「待遇に不満を持つ工場作業員が事件を引き起こしたと
地元警察の専従チームが分析している」
と報道していることついては次のように述べた。

「我々や警察の発表した見解には
依拠しておらず、主観的で憶測に基づく報道だ」

これらの発言に、日本のメディアは
「中国、改めて人為的混入を否定」などの見出しをつけた。

                ※※

まず、昨日の中国側政府会見の段階で、
何か爆弾発言が飛び出すものと期待していたとすれば、
それは甘かったかもしれない。

所管官庁が、自分たちの手落ちによるもの、などと
直截に認めるのは、非常に可能性が低い。
日本以上に、中国は官僚制度がガチガチであり、
日本以上にエリート主義であり、かつ、無謬性を変えない。


ただ……、会見の内容を細かに見ると、否定の前に、
「ほぼ」「ほとんど」などの修辞が付いている。

さらに、捜査当局による捜査も認めており、
「憶測」「主観」としながらも、調子に弱さがある。

さらに共同の記事によれば、今後の展開についても、
次のように話している。
>副総局長は中国公安当局が専門家を動員し、工場の各生産過程を
>捜査中だと説明。事件解明へ日中共同調査チームをつくりたいとの意向を表明した。

つまり、終わりでないと話している。

                ※※

これらの発言から、中国側が自分たちに責任なしと
主張だけしているのとは、少し違うと見ることができる。
ぐらつき、処置に迷っている部分がありそうだ。

また一方で、中国は、この問題に限らずだけれど、
三国志の国でもあり、交渉は日本より老練であるかもしれず、
とにかく、彼らにとっては、これまでの主張をいきなり変えることなど
もってのほかとして、今回の発言で日本側の反応を見ている、ということになる。

中国からすれば、こうした品質の問題、類似事件は相次いでおり、
今回の事件が中国の制度的な問題として世界に受け取られ、
広まることだけは避けたいに違いない。

もちろん、あわよくば、責任逃れをしたいとも考えているだろう。

                ※※

日本側は、中国側が否定し得ないように科学的に、かつ、
論理的に捜査を詰めていく必要がある。
「毒物の指紋」(――成分の不純物分析)なども焦点になりそう。
「指紋」がわかれば、その毒物の使われている地域が、
かなりの確率で限定できるのだという。

日本政府、日本の警察が、毒物混入は中国で行われた、
とする見かたにたっていることは、すでに、
中国へも明らかに伝えられている。

それを否定するなら、ふだんの中国であれば、
大騒ぎするはずだが、今回は、ひたすら国民に隠している。

また、昨日の午前中、福田総理が横浜検疫所を視察した。
急遽であったのか、ある程度前から計画されたのか…と、
ちょっと疑問があるが、タイミングとしては、中国側の会見に、
政治的なメッセージを送り、プレッシャーをかけたことになる。

・共同→首相、検疫態勢の強化表明 ギョーザ中毒で検疫所視察
[ 02月13日 12時37分 ]


記事では、視察が国内向けのメッセージとして書かれてあるが、
国のトップによる、対中国を意識した行動でもあるのだ。

このようなやり方は、政治の場におけるメッセージの伝え方として、
ひとつの、わかりやすい方法論として定着しており、
中国側もそれを当然、受け取ったはず。

付け加えて書けば、こうしたことには、中国側がほんとうに、
自分たちに落ち度がないと考えているのであれば、
猛反発してくるに決まっている。

失礼な態度であるとして、中国の信用を貶める行為だとして。

                ※※

かくして、今回の事件は、すでに、きわめて政治的な
レベルの問題となっている。

胡錦濤国家主席来日のスケジュールに変更がないとすれば、
中国からしても日本からしても、日本の世論の熱がさめなければの
条件はつくが、どちらの国からしても解決の必要性が明らかに高い。

国民が中毒を起こしたという、本来であれば、政治とは
距離のありそうな、暮らしの中で起きた健康被害だが、
こうしたことも、政治の場での行動いかんで、結果に差が生じる。

日本は、中国側の、あわよくば責任逃れをしたい――、との思惑を封じ、
相手に有無を言わせないように、突き崩していかないといけない。

水面下、すでに、激しい戦いになっている。

ニッポンは、気迫をこめ、かつ、
静かに相手に迫っていくしかないと考えている。



<追記>中国側は、胡錦濤訪日のスケジュールをにらみつつ、
その範囲内としても、できるだけ事実の公表を先送りしたいと考えているのだろう。
いま、日本の世論が沸騰しているところでそれを行うと、みすみす、
日本のメディアの餌食となり、中国国内に撥ね返る不安を抱えている。
それを、日本側がどのように考えるか…、ボールはむしろこちらにあるかもしれない。

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by yodaway2 | 2008-02-14 08:08 | 中国と、どう付き合う
中国製ギョーザ、中国政府の不安が漏れてきた。……ひょっとして、犯人逮捕の影響を心配してる?
中国産冷凍ギョーザの事件で、中国政府高官が故意の犯行の
可能性に言及した、――とのニュース。中国もうわべの強気とは別に、
内心、自分たちの国での毒物の混入を疑い、明らかに
冷や冷やしていると思われ、手短にクリップする次第。

・毎日→<中国製ギョーザ>不満分子の可能性も…中国が「故意」示唆
[ 02月06日 20時34分 ]


下記に少し引用。
>中国製冷凍ギョーザの中毒事件で、中国国家品質監督検査検疫総局の
>魏伝忠副総局長(次官級)は6日、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が
>中国国内で人為的に混入された可能性は低いとした上で
>「日中関係の発展を望まない一部分子が極端な手段を取った可能性を
>排除できない」と述べた。北京で日本政府の調査団との会談で明らかにした。
>(中略)……ただ、魏副総局長は「分子」が日本人か中国人かについては
>明言せず、故意と判断する根拠は示さなかった。(後略)

「不満分子」の言葉は、相手国、日本には使わないのではないか。
だいいち、「不満分子」が横行しているのは、日本ではなく、中国。
そのくらい、わかっているはず。だから、記事のように、
中国政府高官が話しているとすれば、中国人による犯行との
可能性を示唆したものと受け取れる。

このように発言したからと言って、中国政府が犯人逮捕まで
進めるかどうか不明と考えるが、発言は明らかに
踏み込んだものに聞こえる。

中国政府は、やはり、事態の早期収拾をこいねがっている。
胡錦濤国家主席より前にも、要人の来日が相次ぐ予定になっており、
かつ、長引けば、北京オリンピックなどを控え、
外国人の来訪などにも響くと考えているのだろう。

また、この事件がネットで沸騰しているとも伝えられ、
体制批判に結びつくことも警戒しているのだろう。

中国政府高官は「日中関係の発展を望まない一部分子」と
表現したとされるが、実際には、工場そのものへの不満、
あるいはうらみを抱いた何者かの犯行であるかもしれない。
しかし、そうした国民の不満が自国の社会機構に原因する可能性は
口にしたくなかっただろうし、できなかったのだろう。

また、犯人逮捕の可能性も視野に入れ、中国社会全体とは
無関係な特異な犯行であると、印象付けたかったのだろう。

とりあえず、日本側調査団を納得させたかったという、
思惑もあったかもしれない。

などなど……、いろいろ考えてみた。


これまで、この事件に関する中国の反応に、
中国政府は事件をうやむやにしたいだけと見てきた。
しかし、今回の発言が、中国政府高官の個人的な感想でないとすれば、
そこから、中国側のあせりも透けてくる。

犯人を突き出すべきかどうか、迷っているかもしれない。


<追記>ひょっとすると、中国側は犯人をもうすでに、
絞り込んでいるか確保しているのでは、、、とも考えている。
それをどうするか…、犯人を当局自身が突き出した場合の、
日中両国の世論への影響を不安視し、計りかねているかもしれない。
でも、この読み、当たっているかどうかワカリマセン。(-_-;)


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by yodaway2 | 2008-02-07 03:33 | 中国と、どう付き合う
中国製ギョーザ、困惑のドミノ。――混入毒物、どこまで広がる?
※2/5 19:00、生協商品で新たな毒物、検出のニュース(NHK)。→本文下に追記。

昨年の暮れ、12月27日、大阪府枚方市のスーパー、「ハッピース枚方」。

この日、このスーパーは特売日で、開店と同時に
正月用品、食料を買い求める客で、いつにも増して混みあっていた。
昼に少し客がひいて、また、それが戻ってきた午後1時過ぎ、その事件は起きた。

                ※※

女性の客のバスケットに入れられていた冷凍ギョーザ「中華deごちそう」、
レジ係の店員が手にとったときに、何かぬるっとした感触があった。
客を見ると、こちらをにらんでいる。

「あ、すみません、ちょっと袋、汚れてますわア、…お取替えしますから」
「あかんなア、そうして」

店員はレジを止め、近くにいた別の店員に商品の交換を頼んだ。

商品の交換に走った店員が、同じ商品の棚で、
他にも汚れがついているのを見つけた。

事務室から店長もその場に懸けつけ、商品のひとつを手に取った。
やはり、ぬるっとしたような、あるいはべたべたしたような感触が外袋にあった。
鼻に近づけると、少しすえたような、つんとしたような、そんな匂いもした。

「何やこれ、腐ってんのと、ちゃうか…」

ちょうど、その日、売り出し商品の補充に備えるために、
卸会社の担当が駐車場に待機しており、すぐに呼び出された。

「あかんなあ、うちは信用第一なんや、もし、腐った商品、
平気で並べてるって評判立ったら、どないするんや、
(船場)吉兆サン、他人事って言ってられへんで」

「すンません、すンません、すぐに交換しますよって」

「これもや、これも、これもだめや、みんな交換しといて。
今日は特売日やで、ぎょうさん買い物に来とんのや、はよ、してな…」

しかし、このときには、これらの袋に付着していた汚れが、
殺虫剤として使用される猛毒とは、つゆ、想像もできなかった。

しかも、それがメタミドホス、などという舌をかみそうな
名であることなど、わかるはずもなかった。

※情景は各種記事を再構成しており、細部は保証の限りでありません。
会話はフィクションです。

※注、その2/その後の報道で少し情景に異なる点があるようです。
報道が一巡したタイミングで、できれば加筆修正したいと思います。(2月6日記)


                ※※

中国産、冷凍ギョーザ事件の続報――、どうやら、
毒物、メタミドホスの混入は中国において、それも人為的に
行われたことが、はっきりしてきたようだ。

日本において、中毒を引き起こした商品が、それぞれ別の日にち、
別のルート、別の卸会社、別の運送会社によって流通していること、
中毒の発生が兵庫、千葉と、離れた地域で起きていること、
枚方市の事件では梱包されていたダンボールにも異常が見られなかったこと、
穴のないパッケージでも内側から毒物が検出されたこと……などが理由。

問題の毒物、メタミドホスは日本国内では入手が難しく、
しかも、検出された濃度は基準値の数百倍と分析された。

だいたい、ざっとこのようなことが伝えられており、
中国国内における混入の疑いを強めている。

                ※※

去る2月2日、天洋食品による初めての会見があった。

「誠心誠意、調査に協力するとともに、日本で被害に遭った消費者に
真相を伝えるようにしたい。しかし、厳格に生産管理してり、
過去に農薬事故は一度もない。調査の結果、該当する農薬の検出もなかった」

若く、エリート然とした工場長の眉間には皺(しわ)が寄り、疲労のためか、
目に少し充血があった。そして、用意された原稿を手放さず、
中国側においての毒物混入の可能性を否定した。

天洋食品は国営企業であり、そこでの不祥事は、
中国の信用を著しく傷つける……。だから連日、中国当局による、
原因究明が続けられているとも伝えられるが、
究明にあたる官吏であっても、原因が自分たちの
国にないことを強く願っているに違いない。

                ※※

3日、4日と、来日している中国側調査団と日本側との協議が行われた。
非公開だったが、日本側からの説明に、ほとんどの時間が費やされたらしい。

中国側からの発言で目立った点として、毒物が検出されたサンプルの
提供が求められたが、それには、日本側は、今後の調査にも必要な、
証拠物となるとして断ったのだという。

中国側の調査団は4、5人だっただろうか……、
国の名誉を守るためにも余計なことは言えない、
そんな考えを、固い表情の下に隠しているように見えた。

                ※※

日本の政府は、原因の発生、すなわち毒物の混入が、
日本国内でないとの見方に自信を強めている。
それで、福田首相も4日、参院予算委員会で、
輸入食料品の検疫体制を強化する方針と表明した。

岸田文雄国民生活担当相を中心とする関係閣僚会議も
行われているが、そこでも、水際対策の強化が打ち出されている。

しかし、そんなことよりも、もうすでに、店頭からは天洋食品製造の
品物は消え去っており、検疫体制の強化も何もない。

                ※※

大きな門を構え、長い塀に囲まれた天洋食品――。
国の経済発展を支える優良企業として、地域の
声望を担ってきたに違いない。……それがいま、門を閉ざされ、
材料の搬入や商品輸送の車列も途絶えてしまった。

従業員数は300人から400人くらいらしい。
働く人々の就業環境は厳しいとも伝えられるが、
そうであっても、皆、きっと誇りを持っていただろう。

そして、その人々にも家族があり、生活があり、夢があり、
みな、幸せを願って生きてきたはず。……それが、
いま、不安に変わっているにちがいない。

日本においても、天洋食品の輸入、流通、販売に
関係している会社は数多く、さらに、外国からの輸入食品に
関係する会社となると数えようもない。

今回、渦中のJTフーズや生協は、大企業、大組織ゆえ
耐えられるかもしれないが、それが中小企業となると、どうなのだろう。

故意なのか、事故なのか…… 断定は早いかもしれないが、
仮に、今回の事件が故意に引き起こされたものとしたら、
それを引き起こした何者かの、ほんのひとにぎりの、
ひとさじの毒物が、表現のしようもないほど多くの人々の、
人生にふりかかっていることになる。

中毒被害は日本人がこうむった。

でも、事件の被害は中国の人々も、同じように
こうむっているのだと思われる。


<追記>2/5、20:07記、午後7時のNHKニュース。問題の冷凍ギョーザと
同じ種類の製品から、これまでとは別の有機リン系の農薬の成分が
検出された――と、生協が発表。検出はギョーザの皮と具からで、
成分はジクロルボス。日本でも使われる農薬の成分だが、濃度が
100ppmあり、残留とは考えにくい値とのこと。

これで、ますます、中国産食品への忌避が加速するかもしれない。


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by yodaway2 | 2008-02-05 11:45 | 中国と、どう付き合う
中国製ギョーザ、パッケージに穴が開いていた?――では、毒物はどこで混入したのか??
一昨日から情報の洪水となっている、中国産冷凍ギョーザの
食中毒事件で、いま、ニュースサイトを開いたところ、
兵庫県警が問題のギョーザのパッケージに、小さな穴が
開いていたことを発見した――との記事。ちょっと、見過ごせないと感じた。

(02月01日 13時27分の記事)
・毎日→ <中国製ギョーザ>パッケージに穴…兵庫の中毒
>兵庫県高砂市で1月、中国製冷凍ギョーザを食べた親子3人が中毒になった事件で、
ギョーザのパッケージに小さな穴があいていたことが兵庫県警の調べで分かった。
>捜査当局は人為的に穴があけられ有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が
>注入された可能性があるとみて、殺人未遂容疑も視野に捜査を始めた。
>県警は、中国での製造段階か国内の流通過程であけられたのかは不明としている。


当初、パッケージに穴は開いていなかったと報道されたが、
今回の記事は、真実であれば、以前の報道を覆すことになる。

(01月31日 02時25分の記事)
・毎日→<中国産ギョーザ>どこで殺虫剤混入? 中国での包装段階か
>中国産ギョーザによる中毒事件で、有機リン系殺虫剤のメタミドホスは、
>どこで混入したのか。10人の被害者が出た千葉、兵庫両県警の調べでは、
>問題のギョーザの包装紙には穴などはなかった。
商品の外側から
>注射針などを使って混入した可能性は低く、中国での生産段階で
>入ったと考えるのが自然だ。

                ※※

事件が明るみになって以来、原因は中国における、
製造、流通の過程にあると疑われているが、いまの段階では、
必ずしもそうだと、断定できないようだ。――すなわち、いまはまだ、
どこで、毒物が混入したのか、決して判明していない。

仮に、兵庫県警が発見した穴が、今回の事件に
重大な関わりがあるとしても、他でも見つからなければ、
食中毒被害の報告は、すでに全国に広がっており、
説明しにくい状況となっている。

また、その穴が、どこで開いたのか、開けられたのかも、
事件究明の大きなポイントになる。

だからいまは、捜査当局、関係機関の
原因究明を待ちつつ、消費者は自衛するしかない。

                ※※

中国産製品は、たとえば米国のペットフード事件、
おもちゃへの水銀混入塗料の使用、あるいは日本でも
土鍋に水銀が混ぜられていた事件など、ここ数年累積しており、
信用度の低い状態にある。……それゆえ、そこに何か事件が加わると、
人々の疑念に歯止めがかからず、パニックになる。

千葉、兵庫の食中毒は年末年始に発生しており、事件の
公表まで1ヶ月かかった。……そのように時間がかかったことは
批判されるべきかもしれないが、感情だけでモノを見て、
真実、真相を取り違えてしまうことは、避けなければならない。

かつての、松本サリン事件を思い出さないといけない。

                ※※

中国における製造、流通過程に原因があるのか、
それとも、日本に輸入されたあとになんらかの原因が生じたのか、
そのいずれをも疑い、調査、捜索する必要があるのではないか。

関係機関は予断を排し、気になることに蓋をせず、
原因究明を進めてほしいもの。

筆者自身も、小ブログのオーナーに過ぎないけれど、
頭を冷やして、この事件を見ていくつもりでいる。

                ◆◇

<続報>15:0UPの下記記事にて、千葉県警はギョーザの皮から
有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を検出していたとのこと。同県警は
包装紙から不着した可能性もあると見ている。

(02月01日 15時00分の記事)
・毎日→<中国製ギョーザ>皮から殺虫剤検出…包装に断片 千葉県警

<追記、2月3日>昨日、ギョーザの製造元、天洋食品、河北省政府が会見。
中国側が自国内で原因発生とは思いたくないのは当然。ただ、流通ルートなどから、
日本での混入も考えにくい。毒物は濃度が高く、事故で混入したのではなく、
意図的、故意に混入された疑いが強まっている流れ。中国側で混入したのか、
日本で混入したのか、解明は難航しそうな気配。


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by yodaway2 | 2008-02-01 15:51 | 社会の問題、世相さまざま
冷凍ギョーザの恐怖。……事件の深淵はどこにある?
昨日、明らかになった、中国製、冷凍ギョーザの食中毒事件について、
中国大使館HPに、中国政府による談話がアップされた。

・中華人民共和国駐日本大使館→中国国家品質監督検査検疫総局、
日本での中国製冷凍餃子中毒事件について談話(1月31日)


下記に抜粋。
>中国側はこれを非常に重視し、直ちに関係企業の生産と輸出を中止させ、
>その製品の抜き取り検査を行っている。結果は近く公表される。
>中国の警察当局はこれを立件し、捜査を行っている。……中略。
>中国側は消費者を大事にする精神にのっとり、直ちに日本の輸入業者と連絡をとって、
>関係ロットの製品を自主的に店頭から引き揚げ、回収するよう勧告(し)た。

中国は、その「消費者を大事にする精神」こそに、世界から、
強い疑いの目を向けられており、そして、日本の消費者も、
ついに危うい目にあった。

                ※※

日本で相次いだ食に関わる偽装事件もひどい話だったが、
今回の冷凍ギョーザの事件に比べれば、まだ、日本のそれは
呆れて済むレベルに思われてくる。

今回の食中毒事件では、一時、患者が意識不明になるほどの、
毒性の強い殺虫剤が、食品に混入していた。

もし、命に万一のことがあれば、輸入、販売した企業だけでなく、
政府も強く責任を問われる事態になったかもしれない。

                ※※

中国大使館のHPには談話が発表されたが、
人民日報、新華社などのHP(日本版及び中国のサイト)では、
筆者はそれを確認できていない。(17:00頃)

・人民日報  ・新華社

少なくとも、上記2つの中国におけるサイトのトップからは見つからなかった。
中国政府は、この事件を国内では伏せている可能性がある。
そうした、情報に閉ざされた環境から、食料、工業製品が、日本に届いている。

今回の事件の原因と責任は、第一に製造元企業と中国政府にあるけれど、
日本政府も、もちろん関係する企業も、これまでにもまして自衛せざるを得ない。
企業も政府も、なんらかの対策を取り、制度、仕組みの見直しを行うに違いないが、
それら、制度や仕組みの欠陥から事件が起きたとばかり言えないのではないか。

                ※※

日本は食糧の輸入元、そして工業製品の生産、製造基地として、
中国を抜きにすることなどできない。また、市場としても、
世界各国がシェアを競っており、それからはずれることもできない。

日本にとって、中国は06年、すでに米国を抜き、
世界第1位の貿易相手国になっている。

もはや、日本人は自分の国でモノも作れず、
そして自分の国の中ではモノも売れなくなってしまった。
しかも、それが加速しており、後戻りしそうにない。

今回の事件に、何か、にぶい不安を抱く。
それは中国という貿易相手国に、そしてそれ以上に、
自分たち自身の国に、自分たち自身の生き方に――。

そのあたりが、今回の事件の深淵と言えるようにも感じる。


※冷凍ギョーザの製造元→天洋食品HP(中国河北省)
中国の食品製造大手であり、優良企業としての地位を得ているようす。

<追記、18:10>このエントリーを書いている最中に、中国政府の
記者会見が行われたもよう。しかし、それがどのように、中国国内において
報道されるか、未確認。記事本文は書き直しせず、趣旨にご理解のほどを。

<追記、その2>ほんの小さな記事として、人民日報電子版に掲載あり。
2月1日朝に確認。ただし、中国国内向けには、ほとんど伝えられていないようす。
ネット上で広まっているのだという。


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by yodaway2 | 2008-01-31 17:28 | 中国と、どう付き合う