週刊!Tomorrow's Way
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テーマはその日の出来事、ニュースから。あと50年経てば、いまの時代、どう語られているのだろうか。
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メッセージ
「吾、汝の言に反対す。されど吾、汝の、その言を言うの権利、死に至るまで擁護せん」。学生時代に出会った言葉です。政治をめぐる意見に賛成、反対はつきもの。お互いを尊重しつつ、意見を述べ合いたいものです。 
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「五箇条の御誓文」の草稿、ゆかりの福井県が落札。――よかった^^
小ネタと言えば小ネタなのかもしれないけれど、
私にとっては非常に気になっていたニュースがあった。

それは少し前に、明治維新に際して公布された「五箇条の御誓文」の草稿が、
神田の古書オークションに出品されることになった――というものだった。
6月29日付の各紙で報じられた。

それが今日午前11時30分、サンケイのサイトに、
オークションの結果、福井県が約2400万円で落札した、と速報があった。
福井県は起草者の一人、由利公正の出身地。
落札した草稿は福井県立図書館に展示公開される予定という。

                    ※※

ああ、よかった、と思った。

話は別と言えば別なのだけれど、
「五箇条の御誓文」がオークションにかけられると聞いたときに、
先に神奈川県が、税金滞納によって差し押さえたピカソの絵画、「顔」が、
やはりオークションにかけられた結果、
中国人実業家によって落札された――とのニュースが重なった。

ピカソの絵画は、こう言ってはなんだけれど、まあ、いい。
バブル時代に横浜の会社が購入したものらしいのだが、
とどのつまるところ、売り買いされるのが常でもある美術品。
だいいち、ピカソとは言え、外国の作品だしね。

でも、「五箇条の御誓文」は、それとは違う。
「万機公論ニ決スベシ」――、冒頭、第一条、この言葉で始まる御誓文は、
明治維新の日本にあって近代日本建設の精神的支柱ともなった。
それは古くは聖徳太子、「十七条の憲法」にも連なるもので、
日本人のアイデンティティの拠り所と言えるのではないか。

天皇親政の国家統治と現代の政治形態とは、
まったく違うシステムではけれど、「五箇条の御誓文」には、
今日の民主主義にも通じる考え方が、はっきり謳われているではないか。

否、日本にあって、民主主義が、西洋からのデモクラシーの
輸入思想とばかり言えないことが、「万機公論ニ決スベシ……」に、
現れているのではないか。

この「五箇条の御誓文」の草稿、すなわち原型が、
世に、再び現れた以上、万一にも個人のコレクションとなったり、
あるいは民間の施設、企業などの所有となっては、まことに不甲斐ないと思っていた。

……なので、ああ、よかった。


                    ※※

今回、福井県が落札した「五箇条の御誓文」の草稿は、
福井藩の由利公正の草稿に土佐藩の福岡孝弟が加筆修正したものと、
それを福岡が清書したものの2種類がセットになっている。

「五箇条の御誓文」は由利、福岡の草稿に、
木戸孝允がさらに修正を加え、最終的に次のような内容となって、
1868年、慶応4年3月14日に、天皇が神に誓う形で公布された。

                    ◇◆

一.広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スベシ。

一.上下心ヲ一ニシテ盛ニ経綸(けいりん)ヲ行フベシ。

一.官武一途庶民ニ至ル迄各其志ヲ遂ゲ人心ヲシテ倦(う)マザラシメンコトヲ要ス

一.旧来ノ陋習(ろうしゅう)ヲ破リ天地ノ公道ニ基クベシ。

一.知識ヲ世界ニ求メ大ニ皇基ヲ振起スベシ。

我国未曽有ノ変革ヲ為サントシ、朕躬(ちんみずから)ヲ以テ衆ニ先ンジ、
天地神明ニ誓ヒ、大ニ斯国是ヲ定メ万民保全ノ道ヲ立ントス。
衆亦此旨趣ニ基キ協力努力セヨ。

                    ※※

今回の草稿の内容については、下記、法林に掲載の条文から推量できる。
※正確なところは、いずれ福井県により公開されるので、非常に楽しみ。^^
※下記;Webサイト、法林→日本の条文・法令集→五箇条の御誓文より引用

<由利公正案「議事之体大意」>
一 庶民志を遂げ、人心をして倦まざらしむるを欲す。
一 士民心を一にし、盛に経綸を行ふを要す。
一 知識を世界に求め、広く皇基を振起すべし。
一 貢士期限を以て、賢才に譲るべし。
一 万機公論に決し、私に論ずるなかれ。

<福岡孝弟案「会盟」>
一 列侯会議を興し、万機公論に決すべし。
一 官武一途庶民に至る迄、各其志を遂げ、人心をして倦まざしむるを要す。
一 上下心を一にし、盛に経綸を行ふべし。
一 知識を世界に求め、大に皇基を振起すべし。
一 徴士期限を以て、賢才に譲るべし。

                    ※※

公布された「五箇条の御誓文」のうち、
第4条「旧来ノ陋習(ろうしゅう)ヲ破リ天地ノ公道ニ基クベシ。」――の、
旧来の陋習を破り……など、まさしく、今日の政治に求められていることそのもの。
まったく色あせていない。

第5条「知識ヲ世界ニ求メ大ニ皇基ヲ振起スベシ。 」がうまくいかなかった結果、
日本は戦争に突き進んだようにも思われる。
「皇基」の2字は、もちろん、現代の日本にそぐわない言葉だけれど、
国、社会の基礎、基盤と言い換えれば、この第5条もまた、今日の社会に、
まったく通用しそうな言葉に思われる。

                    ※※

福井県にあっては、「五箇条の御誓文」の草稿を、
日本人の叡智の所産として、長く後世に伝えていただきたいもの。
とにかく、公的な、パブリックな機関によって保存、継承されていくことが決まり、
ああよかった、よかった。^^


≪参考サイト≫
・明治神宮 → 五箇条の御誓文
・Eternity → 資料室 → 明治天皇の「五箇条の御誓文」
・国立国会図書館 → 近代日本人の肖像 → 由利公正
・国立国会図書館 → 近代日本人の肖像 → 福岡孝弟
・国立国会図書館 → 近代日本人の肖像 → 木戸孝允
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by yodaway2 | 2005-07-12 16:19 | 社会の問題、世相さまざま