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週刊!Tomorrow's Way
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テーマはその日の出来事、ニュースから。あと50年経てば、いまの時代、どう語られているのだろうか。

by yodaway2
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メッセージ
「吾、汝の言に反対す。されど吾、汝の、その言を言うの権利、死に至るまで擁護せん」。学生時代に出会った言葉です。政治をめぐる意見に賛成、反対はつきもの。お互いを尊重しつつ、意見を述べ合いたいものです。 
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日韓会談、夕食は軽めに……と。諍いなき国、いまだ遠し?
今日の午後、ソウルにて行われた日韓首脳会談について。
午後5時20分からの共同記者発表(中継)を途中から、そして夜の
民放TVのニュースで、コイズミ首相への単独インタビューのようす(一部)を見た。

ニュースでは日韓の首脳が交代に話したような映像になっていたり、
また、日本側、コイズミ首相の発言が先に報じられたりしていたが、
中継を見ていたところ、実際はそうではなかった。

最初に開催地、韓国の盧武鉉大統領が10分ほど話し、
続いてコイズミ首相が同じく10分ほど話した。
盧武鉉大統領の表情は終始、非常に硬く、笑顔はなし。
コイズミ首相もスピーチ台の原稿(メモ)に何度も目を落としながら、
慎重に言葉を継いでいた。

昨年行われた2回の首脳会談では、韓国では済州島、
日本は鹿児島の温泉地――と、双方、リゾート地を開催場所に選び、
非常にラフなスタイルで会見に臨んだのとは一変してしまった。

わずか1年、あるいは半年少しの間に、
両国政府の雰囲気は、凍りついてしまった。

                    ※※

盧武鉉大統領は発言の最後に、
「今日の夕食は軽めにする考えです」――と述べた。

言葉尻をとらえたいとは考えないが、
このひと言に、盧武鉉大統領からする落胆が読み取れるし、
あるいは逆に、最初から成果の生まれようもない会談に、
世論を気にしつつ、うかつに成果があった……などと
甘く演出できない事情があると、そう解釈もできる。
また、皮肉であるのかもしれない。抗議であるのかもしれない。

以下、飛び飛びながら一端を。

>歴史認識問題、靖国問題をめぐって2つのことで合意に達しました。
>しかし、この2つの合意内容は、今日の会談でと言うよりも、
>事前の外交チャンネルでもって合意された事項であります。

>内容について申し上げますと、第2期目の歴史共同研究を行い、
>その傘下に教科書委員会を新設することにしました……。
>また、靖国問題については第3の追悼施設について、国民世論など
>諸般の事情を考慮して検討すると約束されました。
>読み間違いました。合意事項は緊密に張背されたもので、
>約束という言葉はありませんでした。……約束という言葉が
>どのような力を持つかは、私にはわかりません。

>しかしこれらは最初の10分間で話し合われました。
>のこり1時間50分は歴史に関する基本的な認識の問題、
>教科書問題、靖国神社参拝問題に至るまで、これらの問題について、
>隠すところなく、真摯に意見交換しましたが、合意には達しませんでした。

>内容について、いちいち紹介はしません。
>ただひとつ、紹介するとすれば、交流を強化していくことは大事ですが、
>それだけで平和を保障することはできないと申し上げたことです。
>平和を保障するには、外交的、政治的な枠組みを確立していかなくてはなりません。

>小泉総理大臣閣下も私も努力して、北東アジアの平和に、
>画期的な土台をつくらなければならないということを申し上げました。
>小泉総理大臣閣下も私も、そのことに責任を取らなければならないのです。

>夕食は軽めにする考えです。

                    ※※

コイズミ首相は盧武鉉大統領の発言の間、表情を
ほとんど変えずにいたようにも見えた。
内心、渋い思いで聞いていたのかもしれない。

発言は原稿(メモ)をなぞったようであって、
会談の成果を順序よく並べていき、整理された内容だった。

発言の最後に、日韓で活躍した韓国の歌人、
ソンホヨンさんの歌から、次の一節を引用した。
「切実な 望みが一つ 我にあり 諍(あらそ)いのなき 国と国なれ」。

しかし、これもまた、事前に練られた原稿だったに違いない。

                    ※※

共同記者発表のあと、コイズミ首相のみが、日本側メディアの記者会見に応じた。

――靖国神社参拝問題ですけれども、これについて盧武鉉大統領から
どういうお話があり、総理からどのように話されたのでしょう?

>靖国の問題、出ましたけれども、私は決して戦争を美化したり、正当化して
>参拝しているのではないと、心ならずも戦場に赴いた戦没者たちの追悼のために
>参拝しているのだと、もう2度と戦争を起こしてはならないという気持ちで
>参拝しているんだと、率直に申し上げました。

――盧武鉉大統領は参拝中止を求めたんでしょうか?

>直接というか、その、中止してくれとか、そういう言葉ではありませんでしたがね、
>その言葉の端々に中止してくれと言う気持ちはわかりましたね。

                    ※※

結局、コイズミ政権は、とくに外交において、
何を求めているのだろうか……?

目的はもちろん、描いていると信じたい。
しかし、それが複数、それも数多くあるとして、
何を優先しようとしているのだろうか……?

どれを優先して、どれが後に回るなどと考えるべきではない――とする意見も
あるかもしれない。しかし、現実の政治では、多く、優先順位と
その調整手段とを考えないわけにはいかない。否、それこそが政治ではないのか。

さらに、政治的な課題は、その多くが、相互に関係しあっていて、
全体が、あたかも一つの多元方程式のようになっている。
個々の、加減乗除の解をあわせても、計算式全体の法則からはずれれば、
方程式を解く答えになるとも限らない。

                    ※※

相手国の上を行く知恵が、やはり試されるのではないのだろうか。

                    ※※

中国、韓国の反日デモ、反日感情には、何か政治的な意図が
見え隠れしている、少なくとも始まりはそうだった……と、疑っている。

しかし、それでも、政治の場では、相手と対立する術よりも、
相手を巻き込む術、知恵に長ける者が、結局は生き残る――と、
これまでの、私の拙い見聞からだけれども、そのように思うのだが……。


・毎日→日韓首脳会談:会談要旨 日本側、韓国側発表(21日東京朝刊)
(※発言内容ははNHK他、TVニュースの同時通訳、音声から概略、書き起こしたものです。)
by yodaway2 | 2005-06-20 23:29 | 世界のいろいろ、さまざま