週刊!Tomorrow's Way
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テーマはその日の出来事、ニュースから。あと50年経てば、いまの時代、どう語られているのだろうか。
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メッセージ
「吾、汝の言に反対す。されど吾、汝の、その言を言うの権利、死に至るまで擁護せん」。学生時代に出会った言葉です。政治をめぐる意見に賛成、反対はつきもの。お互いを尊重しつつ、意見を述べ合いたいものです。 
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JR西にも経営理念があった!――現実との落差はなぜ?
JR福知山線、尼崎の脱線事故について、遅ればせながらの続報――。
とくに、事故のその日に、大阪支社の天王寺車掌区で開かれた、
ボウリング大会をめぐる報道について。

●マスコミはあらさがし?――ボウリング大会の報道に。

一昨日、夜の記者会見の途上で、記者からの質問で明るみに出たとのこと。
JR西日本は3日までに、この事実を把握していたが、
自ら発表することはしなかった。

記者の質問にJRは事実を認め、急遽、5日未明に
垣内剛社長が記者会見し、陳謝した。

また、ボウリング大会の一件が報じられる前には、
事故車両に乗り合わせたJR社員2人が、会社の上司に連絡を入れたところ、
「遅れないように出勤してください」――との”指示”を受け、
救出活動に参加せずに、その場を離れたことも伝えられていた。

JR西日本はずぶずぶのぬかるみに足を取られたがごときで、
事故後の対応において、なおも、不利益な事実の
隠蔽を図ろうとしている――と見られても仕方のない事態となってしまった。

ところが、ブログを巡回してみたところ、マスコミは
あらさがしに終始している――などとして、マスコミ自体に
批判の目を向ける意見もけっこうあり、少し意外に思った。

ただ、マスコミの姿勢に問題があるとしても、
JR西日本の対応は、ほんとうにまずいもので、
救いの余地を見出せない。

JR西日本には、やはり厳しい目を向けるしかない。
が、以下の視点からちょっと考えてみたい。

              ――――◇◆――――

●なんと!?――JR西日本が”ミッション経営”のお手本だとは。

昨晩、机の脇の書類棚を片付けていたら、しばらく前にDL、出力していた、
シンクタンクのレポートがこぼれてきた。

表題、「ミッション再発見による経営革新」。
大手証券会社系の、わが国を代表するシンクタンクのレポートで、2005年2月号。
その中に、なんとJR各社、JR西日本が、ミッション経営に取り組んでいる
好事例として取り上げられているのだ。
・ソース(PDFファイル)→http://www.nri.co.jp/opinion/
chitekishisan/2005/pdf/cs20050203.pdf


「ミッション」とはもともとはキリスト教の布教団を意味した言葉だったが、
現在は「社会的使命」の意で使われるようになった。
「ミッション経営」とは、すなわち企業の社会的使命、言い換えれば
社会的な存在理由を強く意識して、企業の発展をめざす考え方――。

前記レポートによれば、トヨタ自動車、エプソン、バンダイ、ブラザー工業などが
ミッション経営を実践している企業として知られているという。
ヤフーもミッション経営志向であるらしい。
またカゴメが、事例に取り上げられているのを、他で読んだ。

それから、私が筆頭に上げたい事例は、ジョンソン&ジョンソン――だ。
・当ブログ(過去エントリー)→三菱自事件とタイレノール事件〔2004年 06月 12日〕

しかし、JR各社、その中でもJR西日本が、
まさかミッション経営を実践している企業とは知らなかった。

                    ※※

……なのに、この事故の、そして事故後のてんまつ、対応は、
いったい全体、どういうことなのだろう。

                    ※※

●経営理念の冒頭、「人間尊重の立場に立って」……と。

レポートのなかに、枠囲いでJR西日本の経営理念がタイプされており、
これにも、ちょっとあせった。経営理念には、JR西日本の
ミッションが集約されていることになる。

≪JR西日本 経営理念≫
>JR西日本は、人間性尊重の立場に立って、労使相互信頼のも>と、
>基幹事業としての鉄道の活性化に努めるとともに、
>地域に愛され共に繁栄する総合サービス企業となることを目指し、
>わが国のリーディングカンパニーとして、
>社会・経済・文化の発展、向上に貢献します。(改行は筆者)

                    ※※

●しかも!――全社員で新しい企業風土づくりに取り組んでいた、のだと。

しかも、レポートによれば、JR西日本はこうしたミッションの形成にあたり、
全社員を対象とするアンケートやグループディスカッションを徹底して行い、
さらに「そのときの社員の熱意を一時的なものに終わらせないために、
各課、各現場で経営理念を体質化すべく、
さまざまな活動が展開されていった」のだという。

                    ※※

●なのに――、現実のJR西は神経麻痺に。落差が埋まらない。

ボウリング大会の一件が報じられたあと、現場の献花台を訪れた市民が、
テレビの取材に答えていた。(いずれも書き取り、ママ)

20代くらいの女性。
「あきれて何ともいえないですね。同じ自分の会社なのに、
何も感じないんでしょうか、ほんとに」

中年の男性。
「許せませんね。対応から後の不手際から、
むちゃくちゃですわ、JRの、あの体質は」

やはり中年の男性。顔をしかめて。
「隠しおおせれば、隠し通したいという体質が、見え隠れしますね」

事故に遭い、額に絆創膏を貼った30代くらいの男性。
「事故が起きたときでもね、一般の人がぎょうさん来てくれて、
みな、氷とかウェットタオルとか、水もそうですし、
すごい汗だくになって助けにね、来てくれはった人もいるなかで、遊びに行っている……」

どうしてJR西日本は事故を起こしてしまったのか、
事故が起きたあと、どうして適確な行動が取れなかったのか、
どうして言葉に弁明がまじり、怒りの連鎖を
呼ぶような会見を重ねてしまうのか……。

ミッションとは無縁にも思える現実があり、その落差が埋まらない。

                    ※※

●ボウリング大会に参加した社員たちも、地域では善良な市民かも――?

この事故は、JR西日本について深刻な事態を招いているけれど、
同時に、それは、私たちの社会全体にも問われていること。

自分がJR西日本の社員であったとして、
大阪支社、天王寺車掌区の職員であったとして、
上司から明確な指示などなくとも、すぐさま救助に参加し、
必要な行動を取れたかどうか――。

ボウリング大会を中止しようとしない上司に、
いくらんなでもこれはまずい、と意見を言えるかどうか――。

いま、批判されているJR西日本は、この事故がなければ、
誰も実態に気付かず、けっこう、関西を代表する企業として、
民営化に成功したエクセレント・カンパニーとして、
世の評価を受け続けたかもしれない。

同じく批判されている社員たちも、家庭では良きお父さんかもしれないし、
地域社会では少年野球の指導者をとつめたり町内会の役員だったりと、
善良な市民であるかもしれないのだ。

                    ※※

●自分がJRの社員であったとして……、どうなのだろう?

JR西日本が指弾を浴びるのは仕方のないこと――。

けれども、JR西日本の右往左往する姿から、
何か、私たちの社会全体に共通する「欠陥」とでも言うべきものが、
浮かび上がってくるように感じる。

                    ※※

多くの方がお亡くなりになった、今回の事故――。
私も、少し視点をひねってみたいと思うのだけれど、
事の大きさに、指がすくんでしまう。

つまらない――などと言わず、
がまんしてお読みいただくことを願う次第。


             ―――― ◇◆ ――――

≪さっそくの追記、6日17:45≫

●同じようなことが、いつだって、身近で起こりえる……。

事故の背景にはJR西日本の企業体質があるとの見方が強い。
また、事故後の対応についても、それはJR西日本の体質――として批判が集まる。
それはそのとおり。

しかし、たとえば今、北海道警察本部が発端になったのだけれど、
全国の警察で捜査協力費には実態がなく、内部の飲食に使われてきた――との
疑惑がくすぶっている。

社会保険庁の不祥事も、たびたび報じられる。
カラ出張、お手盛り手当てもニュースになるが、たぶん、
それは氷山の一角。官製談合の事件も後を絶たない。

企業は企業で三菱自動車、UFJ銀行、西武鉄道など、
不祥事がひっきりなし。

マスコミもそう……。最近では日テレの株式保有の問題があった。
また、ヤラセ、捏造の事件なども繰り返えし起きる。

人命や人の健康にかかわる事件、事故もあるが、
経済的な問題に限られる場合、あるいは倫理的な側面で
批判の的となる場合もある。

しかし……、いずれも同根と言えば同根。
せまい、一家主義でモノを考え、企業はこれに儲け主義が重なる。


JR西日本の今回の事故は、極めて深刻なものだけれど、
似たような事件、事故は、私たちの身近で、つねに起こりがちであるし、
私たち自身が当事者となってしまう恐れだってある。

そこを、どうにか考えないと、イケナイ――と思われる。


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by yodaway2 | 2005-05-06 16:41 | 社会の問題、世相さまざま