週刊!Tomorrow's Way
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テーマはその日の出来事、ニュースから。あと50年経てば、いまの時代、どう語られているのだろうか。
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メッセージ
「吾、汝の言に反対す。されど吾、汝の、その言を言うの権利、死に至るまで擁護せん」。学生時代に出会った言葉です。政治をめぐる意見に賛成、反対はつきもの。お互いを尊重しつつ、意見を述べ合いたいものです。 
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ニセ札事件と国家の「主権」について、ふと思い出したこと。
このところ、米国・ブッシュ政権2期目スタート、北朝鮮問題を、
続けて取り上げてしまっている。
それは非常に気になることで、まだまだ書き留めたいのだけれど、
今日はちょっと異なる話題に振ってみたい。

                    ※※

●またも、中学生2人がニセ札行使で逮捕された――。

昨日、名古屋市の、中学3年の男子生徒2人が、
駄菓子店で偽の旧5,000円札、1枚を使い、逮捕された――とのニュース。
・共同(Yahoo!)→http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050208-00000004-kyodo-soci

※他、読売など各紙に掲載。

上記リンクは共同の記事で割りに短く、淡々とした内容なのだが、
読売の記事などを読むと、不審に思った女性店主(63歳)が
「これ、どうしたの」と聞き、少年は「拾った」と返答したなどの
やり取りも書かれてある。女性店主は2人を引きとめ、警察に通報、
約10分後に警察官が駆けつけ、逮捕されたのだという。

記事を読む限り、中学生は逃げ出そうと抵抗したのでもなさそうだし、
おとなしく警察官が駆けつけるまで待っていた、――ようだ。
遊び心半分であったような、そんな印象を受ける。

中学生2人は、偽札を使った(作ったかもしれない)ことが、
どれほどの重罪にあたるか、わかっていなかったのかもしれない。
まして、なぜ、それが重罪にあたるのか、わかっていないのだろう。

ニセ札事件には、実は「みんなが困るから」……以上の、意味があるのだ。

                    ※※

●ニセ札は最高、無期刑。内乱、放火などの罪と同じほどの量刑――。

昨年から偽札、最近では偽500円玉も登場してしまい、
模倣犯が横行、流行現象になっているかのよう。
海外で旧1万円札が大量に使用されたりもしているし、
また、中学生の逮捕は昨年末にもあって、今回が初めてではない。

通貨偽造・行使罪は最高刑が無期懲役の重罪――。
・法庫→「刑法第2編・罪、第16章・通貨偽造の罪」
 →http://www.houko.com/00/01/M40/045.HTM
「(通貨偽造及び行使等)第148条 行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を
偽造し、又は変造した者は、無期又は3年以上の懲役に処する。」……などなど。
逮捕された中学生たちも、成人であれば、この法律の適用を受ける。

では、最高刑に無期懲役が含まれる罪名は他にどのようなものがあるかと、検索してみた。
官邸の司法制度改革委員会のページに、下記の資料を見つけた。
・官邸→司法制度改革委員会資料(死刑又は無期懲役・禁固が含まれる罪、PDF)
 →http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/kentoukai/
saibanin/dai4/4siryou1.pdf


最高刑に死刑又は無期懲役・禁固が含まれる罪を数えてみたら55あったのだが、
その多くが、人の命を奪うことに関係していて、それ以外で、
無期懲役刑が含まれる罪は、非常に少ない。
逆から言えば、通貨偽造・行使の罪は、それほどの重罪として規定されている。

内乱首謀、内乱謀議参与、外患誘致、外患援助、放火(現住建造物等放火)、
電汽車転覆、船舶転覆……などが、どうやら死刑や無期懲役・禁固刑にあたるということは、
法律の専門家でなくとも想像できるのだが、ニセ札を作る、使うも、これらといっしょなのだ。

                    ※※

●ボダンの「国家論」――主権とは何か、を思い出した。

学生時代に、政治学の講義でジャン・ボダン(1530-1596、フランス人)の
「国家論」(1576)が取り上げられたことがあった。
国家とは何か――など、そう簡単に論じることのできない命題なのだが、
一連の偽札事件のニュースに、その、ボダンの「国家論」を思い出した。

ボダンの国家論は、現代ではあまりに古めかしい印象があるのだが、
なお出発点としては啓示を受ける内容だと思い返される。

しかし、いまは「国家論」――そのものを書き留めるのではなく、
ボダンが国家の要諦となる「主権」について列挙した項目を引っ張り出してみたい。

                    ※※

●「主権」は国家の要諦。ニセ札は「主権」にふれる罪――。

おおざっぱに言えば、ボダンによれば、国家は国民の統合を維持し、
発展させるためのもの……などと説き(このまとめは短すぎて荒っぽいです。^^)、
その根幹となるのが「主権」と述べる。

よくニュースで、外国とのもめごとが起きたときなど、
「主権の侵害」との言葉が飛び交うのだけれど、
それでは「主権」とは何か――となると、禅問答に陥りそうになる。
その点、近代思想のさきがけとなったボダンの方が、
すっきりと言い切っている。

ボダンは「主権」に、次の9つを列挙した。

 <1>法の制定改廃権
 <2>対外的関係・外交の権限
 <3>官吏の任免権
 <4>最高裁判権
 <5>課税権
 <6>恩赦権
 <7>貨幣鋳造権
 <8>度量衡の制定権
 <9>忠節・服従という道徳的規範を作る権限

                    ※※

昨年末以来の”流行現象”になっているニセ札、偽造硬貨の事件は、
上記、ボダンの示した国家の根幹にある主権――、そのうちの7番目、
「貨幣鋳造権」を侵している重大犯罪、となる。

だからこそ、刑法は、内乱や外患を呼び込み、国の転覆を計るのと
同じほどの罪と規定している。

                    ※※

ニセ札事件には国内外の犯罪組織の関与も明らかになっているけれど、
そのへんにいそうな中学生たちまで、気軽にPCでスキャンし、
プリントアウトして、偽札を作ったり、使ってしまったりしている。

なぜ、偽札を作ったり使ったりすることが、
非常に重い罪となるのか……、子供たちに教えるのは、
やはり難しいことなのだろうか。

個人個人のレベルでは、学校の先生方も懸命に教えているのかもしれないが、
どこかで「国」という言葉を軽んじるようになった末の風潮のようにも、
少し思われる。飛躍のしすぎだろうか……?


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※こうしてみると、学生時代に学んだり、読んだりしたものって、けっこう
引きずる(進歩しない)ものですね。上記は、それを言いたくて書いたのかも。^^

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by yodaway2 | 2005-02-08 12:50 | 社会の問題、世相さまざま