週刊!Tomorrow's Way
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テーマはその日の出来事、ニュースから。あと50年経てば、いまの時代、どう語られているのだろうか。
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メッセージ
「吾、汝の言に反対す。されど吾、汝の、その言を言うの権利、死に至るまで擁護せん」。学生時代に出会った言葉です。政治をめぐる意見に賛成、反対はつきもの。お互いを尊重しつつ、意見を述べ合いたいものです。 
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日中会談、情報流出の意図は――?
ひとつ前のエントリー「日中首脳会談の全容がわかった――と、NHK」に補足したい。
結論としては、会談の全容とされる今回の情報は、
中国側による流出、リークが中心になっていると思われる。

リークされた内容は、中国側からすれば、
今回の会談における言葉そのもの露出させることによって、
どうしても日本側に、とりわけコイズミ首相に、靖国問題での対応を
促したいとのメッセージになっている。かなり切実な響きがある。

さて、それに応えるか、いなすか、はねるか……、なのだが。

                    ※※

●情報の流出元は、やはり中国では……?

Internet Zoneさんからのトラックバックをみて、昨日の
NHKニュース10で報道された内容が、いま、NHKのサイトにて、
動画で見れることがわかった。記事は同じNHKのサイト内の
NHKラジオニュース(昨日夜10時のNHKジャーナル)で聞くことのできる
放送原稿と同じ内容になっている。
・NHK→http://www3.nhk.or.jp/news/2004/11/27/d20041126000164.html
(※NHKラジオニュースは更新により、すでに26日分は聴取できず。27日午後11時追記)

つまり、動画と記事(放送原稿)は若干、異なる点がある。

異なっているのは、放送原稿の方では、両首脳のやりとりが
靖国問題に絞られていて、原子力潜水艦事件、東シナ海の資源開発問題が
まったく出ていないこと。(――したがって、この内容が全容そのものではない。)

一方、動画の内容では、コイズミ首相が原子力潜水艦事件、資源開発問題に
言及している(抗議している)部分が、音声劇のように両首脳を擬したやりとりで、
伝えれている。これはたぶん、元々の”流出情報”に、テレビの方では、
さらに日本側の主張を加えて構成しなおしたのだと思われる。

もともとの”流出情報”を構成しなおした――とは、
つまり、もともとの情報が、どうも中国側から出ていると思われる。

ラジオニュースの放送原稿、すなわちサイトでのテキスト部分は、
たぶん、流出させたカタチに近いものなのだろう。
時間の関係か何かで、ほかの情報と合わせて再構成までされなかった。
それに対してテレビの方は、一部、日本側の発言を加味したのではないか。

いずれにしても、情報の流出、リークについては、
明らかに中国側の意図が働いていると見て取れる。

                    ※※

【動画/テレビ・ニュース10】

まず、動画のなかで、2人の声音で再現されているやりとりを、テキストに再現したい。

●胡錦濤主席(01)/心から中日両国が長く平和共存し、共に発展していくことを、
真摯に望んでいる。これは決して外交辞令ではない。
本日は率直に、胸襟(きょうきん)をひらいて話し合いたい。

●小泉純一郎総理大臣(02)/私もかねてから申し上げているとおり、日中関係は両国にとって
もっとも大事であり、協力していかなければならないと思っている。
どの国にも、いかに友好な関係にあっても、ときには摩擦が生じることはあると思っている。
原子力潜水艦の領海侵犯の問題についても、町村外務大臣が
外相会議の際に申し上げたが、再発防止につとめていただきたい。
また、海底資源の問題についても対立の海でなく、協調の海にし、
双方の利益になるようにしていくことが大事である。

●胡主席(03)/中日関係を発展させるには、歴史を避けて通ることはできない。
なぜなら、きょうはきのうの続きだから、切り離せない。現在、両国の政治関係に
困難をもたらしているのは靖国問題である。小泉総理大臣に、適切に
対応していただきたい。私は中日関係が損なわれるのを見たくない。

●小泉総理(04)/靖国問題についても、懸念は承知している。
私自身、あのような戦争を起こしてはならないと思っている。
今日の平和と繁栄も、心ならずも命を失くした人たちの犠牲の上に成り立っている。
私はこれらの人たちに対する敬意と感謝の念を持って、靖国を参拝してきた。
胡錦濤主席の話を聞かせてもらったが、中国側の心配を承知している。
今後、慎重に対処していきたいと考えている。

●胡主席(05)/一点だけ補足したい。中国及び中国人民は、従来から、かつての
不幸な戦争の中で、日本の一般民衆や、心ならずも戦争に赴いた
一般の人も戦争の犠牲者であると認識している。
しかし、ごく少数であるが、かつて戦争を起こした戦犯は違う。
小泉総理大臣には被害者の心情を考慮すると共に、両国の平和、強調を
考慮に入れ、適切に対応してもらいたい。

●小泉総理(06)/来週にはASEANと日中韓の会合が行われるが、
東アジアのみならず、国際平和の観点から、日中友好を大事にしていきたい。

                    ※※

【記事/ラジオニュース放送原稿より】

次にサイトの記事、つまりラジオニュース(NHKジャーナル)で読まれた
記事、放送原稿のなかから、「」内の発言部分のみを抽出する。こちらはコピペ。

●胡主席(07)/中日両国はアジアばかりでなく世界の平和と発展のために
大きな責任を担っている。両国の指導者は、終始一貫して戦略的な高さから、
また長期的視点から関係の発展を推し進めるべきだ。

(靖国参拝問題について)中日関係を発展させるには歴史は避けてはならない。
なぜなら、きょうはきのうの続きで、切り離せないからだ。
現在、両国の政治関係に困難をもたらしているのは、靖国問題である。
小泉総理大臣に適切に対処していただきたい。

この問題が長引けば、戦争被害国の国民の気持ちを傷つける。
なぜ、私が小泉総理大臣に対し胸襟を開いてこの問題を話したかというと、
来年はファシスト勝利60周年という大事で敏感な年だからだ。
私は、中日関係が損なわれるのを見たくない。

●小泉総理(08)/歴史を大事にし、鏡として、過ちを繰り返さないようにしたい。
靖国の問題についても懸念は承知している。

私自身、あのような戦争を起こしてはならないと思っている。私も、もし、あの時期に
生まれていれば、本意でなくても戦場に赴かざるを得なかっただろう。心ならずも
戦場に赴き、命を落とした人達の無念というものを忘れてはいけないと思っている。
今日の平和と繁栄も、心ならずも命をなくした人達の犠牲の上に成り立っており、
こうした人達に対する敬意と感謝の念を持って靖国を参拝してきた。

胡錦涛国家主席の話も聞かせてもらったが、中国の心配も承知している。
今後慎重に対処していきたい。

●胡主席(09)/一点だけ補足したい。中国及び中国人民は、従来から、
不幸の戦争の中で、日本の一般民衆や心ならずも戦争に赴いた人も
戦争の犠牲者であると認識している。

しかし、ごく少数であるが、かつての戦争を起こした戦犯は違う。
戦犯を嫌う深い気持ちを持っている。

従って小泉総理大臣には、被害者の心情を考慮するとともに、
両国の平和、協調を考慮に入れて対応してもらいたい。

                    ※※

●テレビとラジオの内容の差について。

このエントリーの冒頭において、情報流出元が中国側ではないか――と推測した。
いま、テレビとラジオの放送原稿をテキストに再現してみたのだが、
たとえば(07)の「戦略的な高さから」、(09)の「不幸の戦争の中で」など、日本語として
やや不自然な言い回しが見受けられる。

「戦略的に高い観点から、視点から」とは言うけれど、普通「戦略的な高さから」とは言わない。
同様に「不幸の戦争の中で」は「不幸な戦争の中で」であって、テニヲハが誤っている。
翻訳者のミスかもしれないが、NHKは、事と次第によってもめごととならないよう、
字句の修正は行おうともせずに、放送原稿にまとめた、と考えてみた。
テレビの(05)では「不幸な」と言っているのだけれど、
こちらは吹き込み段階で原稿を誤りと判断し、直したのではないかと思う。
テレビでは字幕もずいぶん違っていた。

とくに注目したいのは、分量的にも勝っているラジオ原稿の方である。
雰囲気としては、こちらがたぶん、元の資料に近いのではないか。

流出資料がない状態で、公式に提供された資料と聞き取りなどの取材によって、
まとめた内容であれば、テレビに比べ分量的に勝っているにもかかわらず、
日本側から抗議に近い形で発言した潜水艦事件や東シナ海ガス田問題が、
「全容」と言いながら、まったく触れられていないのは奇々怪々と言わざるを得ない。

たぶん、内容に対する責任の問題を視野に入れて、元の資料に、
敢えて手を加えなかったか、時間の関係で再構成しなかったと推量したい。

言葉の不自然さもあるけれど、潜水艦事件と東シナ海ガス田問題が
ふれられていないことに、中国側からの情報流出、リークであるとの印象を抱いた。

                    ※※

あとは言わずもがなかもしれない。

情報のリーク元は、私の想像なのだけれど(^^)、
なんとなく王毅駐日大使その人か近い人物のように思われる。
言葉の端々にまで、ある意味、配慮が行き届いていると思うし、
全体の印象として、王毅氏がかねて話してきていることに、
力点がおかれているようにおかれているように思われるからだ。

配慮とは、たとえば(07)において「両国の政治関係に困難をもたらしているのは」と、
「両国の関係」とは言わず、ちゃんと「政治関係」と範囲を特定している。

(09)の「中国及び中国人民は、従来から……」と、「中国人民」を並立させている。
ときどき現れる反日的な世論、ムードを意識していると思うし、
また日本側が、とくに前政権、江沢民時代に反日的な教育が進められ、
反日的な意識に傾いていると不満を持っていることを意識していると
思えなくもないのである。

いずれにしても、日中双方、なかなか考えたやりとりになっていると思う。

                    ※※

●「一点だけ補足したい」――と、A級戦犯合祀の問題。

胡錦濤主席は会談の終わり(05)(09)に「一点だけ補足したい」として、
間接的ながらA級戦犯合祀の問題を持ち出した。
このことについて、日本側の対応を求めている――との意思表示と受け取れる。

その後のニュースで、コイズミ首相は来年度以降の参拝継続に
明言を避けていることになっているが、(05)(09)からは、
中国側が求めているのは「A級戦犯合祀」への対応であることが、改めて伺える。

山崎拓氏がCS放送などで、首相の靖国参拝について、
「総理大臣としてではなく、自民党総裁として行うこともあり得る」などと
述べているとのことだが、それではたぶん、中国側との溝は埋まらないだろう。

それをどう判断するか――について、コイズミ首相は、まだ決めていないはずだ。
当然、与党、関係機関、団体などに対する調整にも、なんら意思を示していないはずだ。

だから、まだ、形の問題はあるとしても参拝は続けるかもしれないし、
また、続けないかもしれないのだ。本人も決めていないというのに、
本人以外が、いまの段階でわかろうはずがない。

                    ※※

●中国はナショナリズムの沸騰を避けたい……。

会談のなかで胡主席がふれてきたことだが、
来年が、日本にとっては終戦60年、中国にとっては
抗日戦勝利60年にあたることは、たしかに気にとめるべきだと思われる。
(胡主席が「ファシズム勝利60周年」と述べた意図については
前エントリーにおいて検討済み。)

来年はナショナリズムが沸騰しやすい年になるが、
中国政府はそれを警戒している。

中国は、国家威信をかけて取り組む北京五輪をひかえ、
反日的なムードの高まりをきっかけにして、ナショナリズムが
おかしな方向に噴出し、社会が不安定になることを避けたいのだろう。

                    ※※

また最近、日本人は太平洋戦争について、中国、韓国だけを見ているが、
東南アジア諸国は共通して、いまだこの問題に神経質であることに、
注意を払うセンスは必要だ。

かつて田中角栄元首相が東南アジア諸国を歴訪した際に、
すさまじい反日デモに見舞われ立ち往生してしまったことを、
このごろはすっかり忘れている。その後、今日のような雰囲気にまで
醸成するのに、日本はほんとうに苦労してきた。

                    ※※

●念を押したい中国、決めていないニッポン……。さて、さて。

胡錦濤主席の「一点だけ補足したい……」の発言は、
コイズミ首相の「中国側の心配を承知している。今後、慎重に対処していきたい」を
受けてのものだと考える。前述にて検討のとおり、非常に気を使いつつも、
しかし、A級戦犯合祀の問題に踏み込んで、対応をもとめていることに、
念を押したかったのだろう。

全体をふりかえって、コイズミ首相の発言は、どう見ても具体性のある
言質まで与えたものではないように思われるのだが、
中国側からすれば、問題を靖国についてゼロ回答はない――とまでは、
どうしても解釈を固めておきたかったのだろう。

よく言われるように、中国は「メンツ」を何にもまして
重視する国というこもあると思う。

中国側は会談における中国側の主張の再確認、
コイズミ首相の発言に対する解釈、そして今後の希望を、
情報のリークに含ませてきたと受け止めることができる。

                    ※※

いま、日本は国連の常任理事国入りについても手を挙げているが、
確固とした展望を描いていくには、諸国の支持を得られる発言、行動も
たしかに必要なことだと、私は考えている。

安全保障に軍事力の介在は避けようがないが、日本を守るのに
軍事力に傾くよりは、知恵、知略によって、その達成を試みるほうが、
はるかにコストがかからず、相互に幸せ――というものだと思う。

                    ※※

また、ハナシが固くなってしまったので、最後にニッコリマーク。 
それに、ごはん!――だってさ。 ^^


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by yodaway2 | 2004-11-27 19:44 | 中国と、どう付き合う